俯瞰図が好きである。特に地下街は上下階関係が加わり、複雑になるのでわくわくする。
だから俯瞰図ほか図面が沢山載っている「新宿駅はなぜ1日364万人をさばけるのか」は面白かった。
だがこの本、何か物足りない。で、その理由をいろいろ考えてみた。
この新書は、東京生まれで駅が大好きな一級建築士と、沖縄でゲームを製作している人の共著なんですね。
二人は自分の足で、地下街を徹底的に歩き、地下街の構造を調べ上げた。それは偉い。
しかし、その間に、地下街を管理運営する人々に取材した気配や形跡がない。
364万人を捌くのは、構造だけでないはずだ。
オタク二人の報告書、という感じだ。そこが物足りないのだった。
本の題名も「1日364万人をさばく新宿駅」が正しい。「なぜ」の部分が欠けている。
じじぃは新宿駅地下街を何度も通過しているが、昔、青梅街道だったという「角筈ガード」なんか知らなかった。
この本を読み、このガードを潜り、「思い出横丁」を徘徊して、いろいろな発見があり、愉快だった。
この地下街で迷ったことが無いのは、広大無辺な地下街の一部しか通過したことがないからだった。
この本を手にしながら、地下街の隅々を探索するのも面白いだろう。
欠点はあるけれど、暇を持て余しているじじばばに、お勧めできる新書です。
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挿絵はアイルミネ通販の新聞広告の一部分です。
下の目がどこにあるか、ご存じですか?
280313
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