朝日新聞朝刊に連載中の小説「また会う日まで」を読んでいる。
小説の主人公は、艦長を務めたこともある元海軍軍人で、実在した人物だ。
昭和天皇から直接、理解と励ましの言葉を賜ったこともある。
小説は主人公の回想形式になっている。
354回目を転記します。
(見易くするために、改行と漢字を増やし、難解な語句は変更しました)
今、私はこの2年半のことを思い出している。
今やこの国は次第に濃くなる敗色の中で暮らしている。
確かに真珠湾では勝った。
しかし僅か半年後のミッドウェイでは大きな敗北を喫し、兵学校以来の友人である加来止男を失った。
その後の日米の海戦の多くに我が海軍は敗れた。
拠点を次々に失い狭い海域に追い込まれた。
その理由は軍としての練度や戦意不足ではなく、物量の差、並びに失敗から学ぶ姿勢の欠如であった。
海軍に身を置く私は凡その事実を知っている。
だから今はもう勝ち目がないことも分かっている。
昨日、サイパンの陥落について東條首相の談話が発表された。▼
正に帝国は重大局面に立つに至った。
しかして今こそ敵を撃破し、勝を決する絶好な機会である。
この時に当たり皇国護持のため我々の進むべき道はただ一つである。
心中一片の妄想なく、眼中一介の死生なく、幾多の戦友と同胞の鮮血によって
得たる戦訓を活かし全力を挙げ速やかに敵を撃破し、
勝利を獲得するばかりである。
この男は何を言っているのだ。
私は巷間に流布している愛国行進曲の替え歌を思い出した。
見よ東條の はげ頭
旭日高く はげ頭
天地の正気 はげ頭
希望は踊る はげ頭
最後の一節は「大八洲」と「はげ頭」の響きの呼応が見事。
やけっぱちである。
ご同輩は、この354回目をどう読みますか?
菅義偉首相ほか日本人全体は、決して失敗に学びませんね。
主人公が会った山本五十六も、日本人の弱点を的確に指摘しています。
日本はIOCに敗れ、次はコロナウィルスにも破れそうです。
なお、主人公は敬虔なクリスチャンです。
妹・妻・次女・長男を亡くしている。戦前、肉親の死は普通のことでした。
その死に際し、深く悲しみながらも、主に召されたことと受け止めている。
だから取り乱したりはしない。
キリスト教徒の死生観についても、大いに勉強になりました。
単行本になったら購入し、再読したい小説です。
210802
そしてやはり学徒出陣。当日は練兵休をとって神宮には行かなかったみたいです。
『クソ雨の中、やってられるか』
東条が大嫌いみたいなので、今だったら差し詰めカス嫌いの自民党員と言ったところでしょう。
私はカスが大嫌いで、酒粕という言葉も口にしたくない日々を送っています。
とにかく鉄道は止めて欲しい。
「関口宏のもう一度近現代史」という番組やってます。
今インパール作戦のあたりですが、これを見てても
日本軍の参謀ってのは、過去から学ぶということを拒否してるのがよくわかります。
何年たっても同じ過ちを犯してます。
敗戦の時 森生は確か小学3か2年生でした
敗戦前 近くに海軍将校の邸宅町があり
海軍町と言ってました
指揮官の南雲中将がミッドウェイ海戦で惨敗戦死
小学生たちも 葬儀に参加した記憶があります
敗戦直後 敵国米英 と叫んでいた校長先生が アメリカ素敵 と突然の方向転換
小学生ながら 校長先生って嘘つきだなぁ と感じました
どうもそれ以来 先生と付く人たちを信用できません
この替え歌は知りませんが 元歌は覚えております
過去から学ばないのは参謀だけでなく 日本人全体ですね
明治以前はそうでもなかった
明治以降の学校教育の所為だと思います
オリンピックは尊い アスリートは純粋 などという常識は マスコミが作り上げた幻想でした
終戦後貧しかった時代。
シラミ予防に頭に吹きつけられたやつ
肝油
水のようなミルク
カボチャの煮付け
ゴムじょうり(草履)
回虫
40歳すぎて召集された親父
飲んで帰ると大きな声で「軍歌」を歌う
嫌でたまりませんでした。
池澤某、親父さんの福永武彦の本はよみましたが、
この人、東北大震災の時、原発に関して気に入らない発言をしている。その時からこの人信用していません。
今回、五輪の踏み絵を踏んだ人、今後いっさい関わりたくありません。
ますます世間を狭くしていますね。
今夜は伊予西条のホテル。もう行きたいところがなくなりましたのであすは帰宅します。
そうですか
それは残念ですね
お疲れさまでした