本日は1973年発売のリンゴ・スターのアルバム、Ringo。
(サイド1とサイド2に5曲ずつの計10曲収録)
元ビートルズのメンバーを含む今一度再現しようとしても絶対不可能なオール・スター達によるバック・アップにて完成された。
いつ聴いても飽きない癒しの一枚。
ところでこのアルバムは1991年に3曲のボートラを収録して再発され、オリジナルのLP以外に再発アメリカ盤(キャピトル)CDを所有している。
ボートラは1971年のシングルのA面、It Don’t Come EasyとそのB面だったEarly 1970、このアルバムに収録されシングル・カットされたPhotographのB面のDown And Outの3曲。
通常CDに収録されるボートラはアルバム本編に後付けされるわけだが、Down And Outだけは何とアルバム本編内、オリジナル・アルバム3曲目のPhotographと4曲目のSunshine Life For Meの間に挿入されているCDがある事に本日気が付いた。
何故今まで知らなかったのかと言えば、手持ちのアメリカ盤再発CDではそれら3曲がアルバム末尾に収録されていたからだ。
詳しく調べてみるとヨーロッパで再発されたアップル盤CDはDown And Outが本編の4曲目、そしてIt Don’t Come EasyとEarly 1970の2曲はアルバム末尾に収録されていて、日本盤CDもその仕様に準拠している事が分かった。
シングルB面の曲をオリジナルのシークエンスを無視して挿入すると違和感が出てしまうので普通この様な編集はされないのだが...
ところで1991年、ヨーロッパではボートラ3曲付きでLPレコードも再発されたそうな。
(サイド1に7曲とサイド2に6曲の計13曲収録)
LPレコードの場合は収録曲をサイド1とサイド2の二分割に編集する。
ボートラを追加で収録する場合は、先ずはオリジナル・アルバムのコンセプトを壊さない事と、内周での歪みによる音質の劣化を避けるため両面の収録時間を出来るだけ均等にし、出来れば最後の曲は穏やかな曲を配置する事が定石である。
このLPでは両面の収録時間を出来るだけ均等にする事が優先され、サイド1にボートラのDown And Outとサイド2からStep Lightlyを移植し計7曲。そしてサイド2は残り4曲とボートラ2曲の計6曲を収録と更なる変更が加えられている。
曲順に関してはアップ・テンポの派手なDown And Outをサイド1の4曲目、スローなStep Lightlyを6曲目に挿入する事でシークエンスにメリハリを効かせた方がよろしい~という判断が当時下されたのではないかと想像する。
その真実を知っている方がおられたら是非ご教授いただきたい。
まあ瑣末な事だけど、右京さんの様につい細かい事が気になってしまう悪い癖が出たみたい。