CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

シンセ・ポップの雄

2021年03月14日 | BRITISH ROCK

70年代の末ぐらいから、シンセサイザーがさらなる進化を遂げる段階で無機質なシンセ・サウンドをポップ・ソング使った、エレ・ポップなるジャンルが形成された。

1980年に出たスティーブ・ウィンウッドの全米3位を記録したArc Of A Diverはその成功例である。

彼のソロ3作目のTalking Back To The Nightは前作の延長線上と言える作品で、キーボード、ギターやドラム・マシンなど一人で操り1982年に制作された。

(夜の盛り場の賑やかな情景に何とは無しにウキウキした気分)

(USA盤)

ただ、このアルバム当時の専門家には少々マンネリ気味と手厳しく評され、チャート・アクションも全米28位と売上を落とした。

確かに無機質なシンセ音が単調な雰囲気を醸し出すので余程秀逸なアレンジを施さない限りどの曲も同じ様に聴こえるリスクはある。

ただ個人的には結構思入れがあって、当時何故かカセット・テープで購入し車の中でよく聴いていた記憶があり、シングル・カットされたValerieStill In The GameHelp Me Angelにタイトル曲であるTalking Back To The Nightなんかのメロディーは今でもよく覚えている。

40年ほど前の記憶なんて既に忘却の彼方、だけどシンセ・ポップを聴きながらウキウキした気分で車を運転していたっけ


今更ながらの小さな発見

2021年03月13日 | BEATLES-BADFINGER関連

本日は1973年発売のリンゴ・スターのアルバム、Ringo

(サイド1とサイド2に5曲ずつの計10曲収録)

元ビートルズのメンバーを含む今一度再現しようとしても絶対不可能なオールスター達によるバックアップにて完成された。

いつ聴いても飽きない癒しの一枚。

ところでこのアルバムは1991年に3曲のボートラを収録して再発され、オリジナルのLP以外に再発アメリカ盤(キャピトル)CDを所有している

ボートラは1971年のシングルのA面、It Don’t Come EasyとそのB面だったEarly 1970、このアルバムに収録されシングルカットされたPhotographB面のDown And Outの3曲。

通常CDに収録されるボートラはアルバム本編に後付けされるわけだが、Down And Outだけは何とアルバム本編内、オリジナル・アルバム3曲目のPhotographと4曲目のSunshine Life For Meの間に挿入されているCDがある事に本日気が付いた。

何故今まで知らなかったのかと言えば、手持ちのアメリカ盤再発CDではそれら3曲がアルバム末尾に収録されていたからだ。

詳しく調べてみるとヨーロッパで再発されたアップル盤CDDown And Outが本編の4曲目、そしてIt Don’t Come EasyEarly 1970の2曲はアルバム末尾に収録されていて、日本盤CDもその仕様に準拠している事が分かった。

シングルB面の曲をオリジナルのシークエンスを無視して挿入すると違和感が出てしまうので普通この様な編集はされないのだが...

ところで1991年、ヨーロッパではボートラ3曲付きでLPレコードも再発されたそうな。

(サイド1に7曲とサイド2に6曲の計13曲収録)

LPレコードの場合は収録曲をサイド1とサイド2の二分割に編集する。

ボートラを追加で収録する場合は、先ずはオリジナル・アルバムのコンセプトを壊さない事と、内周での歪みによる音質の劣化を避けるため両面の収録時間を出来るだけ均等にし、出来れば最後の曲は穏やかな曲を配置する事が定石である。

このLPでは両面の収録時間を出来るだけ均等にする事が優先され、サイド1にボートラのDown And Outとサイド2からStep Lightlyを移植し計7曲。そしてサイド2は残り4曲とボートラ2曲の計6曲を収録と更なる変更が加えられている。

曲順に関してはアップ・テンポの派手なDown And Outをサイド1の4曲目、スローなStep Lightlyを6曲目に挿入する事でシークエンスにメリハリを効かせた方がよろしい~という判断が当時下されたのではないかと想像する。

その真実を知っている方がおられたら是非ご教授いただきたい。

まあ瑣末な事だけど、右京さんの様につい細かい事が気になってしまう悪い癖が出たみたい。

 


これが100円?

2021年03月08日 | AMERICAN ROCK/POPS

助手:博士、ディスコのステップ踏んだりして一体どうしたのですか?

博士:これが踊らずにいられるかって雰囲気じゃのう。実は先日中古レコードのショップに久々に行って来たのじゃ。

助手:何か成果はありました?

博士:コレコレ、コレじゃよ。ビー・ジーズの1977年のサントラ盤、Saturaday Night Feverがたったの100円で売っておったのじゃ。

リマスターのCD持っておるのじゃが、100円と言う価格に負けてつい買ってしまった。

二枚組アルバムのこの面だけでも100円以上の価値はあると思うけどね... イボンヌエリマン歌うIf I Can't Have Youなんて最高じゃ!

更にジャケ、ライナーそしても盤も綺麗でなんと帯付き、再生してもほぼ雑音なし!

(これはセカンドプレスの帯ですかね? 日本でもディスコブームでかなり売れて再プレス直ぐにされてましたっけ)

このコンディションだと多分数回しか聴いてないのではと思うが...

助手:確か現在までで世界の通算4000万枚以上の売上があり、The Bodyguardのサントラが登場するまでは、サントラ盤の売上ナンバー・ワンでしたからね。

それだけの量がプレスされると中古市場に出回る量も半端なく、需要と供給に基づいてその様な値付けがされたのでは無いかと...

博士:むむ~ 確かに。サブスク時代の今の若い人は、昔と違って所有欲がそれほどなくてインスタ映えするからレコード集めてます~てな人を除いてはレコード買う人いないからのう~

中古ショップで見かける客層はワシも含めてオジンばっかりじゃ!

助手:まあ3周回って、再びナイトフィーバーのステップ踏むのもオジンの健康には良いかも!

それでは最新のディスコダンス、皆さん御一緒にフィーバー!

博士:ジャンプするのは膝にきてチート厳しいかのう〜


女性シンガー・ソング・ライター、その3

2021年03月05日 | SSW

ジョニ・ミッチェルがちょっと苦手って言うならこれはどうよ。

リッキー・リー・ジョーンズの1979年のデビュー・アルバム、Rickie Lee Jones。

ちょっぴりジャズ調のポップな作品が並ぶ。

アルバムは全米第3位の大ヒット、シングル・カットされたChuck E.'s In Loveも全米4位獲得。

とても新人とは思えない年季の入った素晴らしい彼女のボーカルだけでなく、バックを固める数多くのすご腕のミュージシャンにも注目。

ドラムスだけでも、スティーブ・ガッド、アンディ・ニューマークにジェフ・ポカーロ。

さらにウィリー・ウィークス、トム・スコット、フレッド・タケット、ランディ・ニューマン、マイケル・マクドナルドにニック・デカーロなどどこかで聞いた事のある著名なお方々全員集合って感じで。

間違いないっ!


女性シンガー・ソング・ライター、その2

2021年03月04日 | SSW

洋楽女性シンガー・ソング・ライターの御三家といえば、私的にはキャロル・キング、ジョニ・ミッチェルとカーリー・サイモンですかね。

本日はそのうちの一人、ジョニ・ミッチェルでも。

(1974年に出たそれまでに出た6枚のスタジオアルバムからの既発曲と2曲の新曲を収めた2枚組ライブアルバム、Miles Of Aisles、アルバム)

(アコギやピアノを弾きながらのソロとバックにLA Expressを率いてフュージョン系のバンドサウンドでの2部構成)

(LA Expressとミッチェル女史)

画家でもある彼女は他のシンガー・ソング・ライターとは一味違った感性があり、フォークからスタートし徐々にジャズ、フュージョンやポップなど色んな要素を取り入れながら独自の路線を歩んできたユニークなシンガー・ソング・ライターと形容出来る。

キャロル・キングやカーリー・サイモンらの様に一発でドンとくる芸風ではなく、透き通った高音での歌唱が魅力で何度も繰り返し聴くことによってその良さがじんわりとわかってくる感じですかね?

まあ難を言えば、と言ってもミッチェルさんに難があるのではなく、若い頃からもっとしっかり英語を勉強しておけばって事ですね。

何を歌っているのか瞬時にわかれば、彼女の奏でる音楽をもっと楽しめるのに…

 


女性シンガー・ソング・ライター

2021年03月03日 | JAPANESE

60年代は作詞・作曲はそれ専門の方々が手掛け、歌手もしくはバンドが歌を担当する分業制が一般的だった。

そして70年代になると従来の歌謡ショーとは一線を画すニュー・ミュージックの代名詞と呼ばれたヤマハのポプコンなんかが毎年開催され、フォーク系のシンガー・ソング・ライターがぼちぼち登場し始めた。

1973年には荒井由実がデビュー・アルバム、ひこうき雲を引っ提げて登場。

10代の人は手掛けたとは思えないそれまでの自作自演の方々とは一味違う新鮮なメロディー、そして“あの子の命はひこうき雲”に代表される印象的なフレーズを持つ歌詞は当時としては唯一無二の存在でした。

洋楽のロックばかりにかぶれていてた私も、日本にもこのようなお方がいらっしゃったのかと驚いた。

プロの世界に踏み入れたばかりのデビュー・アルバムではあるが、プロデューサーの村井邦彦と腕利きのサイドメン(Caramel Mama)に囲まれてキッチリ彼女の世界を聴かせます。

まあ難を挙げるとすれば、同じキーで一緒に歌えない事ですかね。

サビのパートで必ず声がひっくり返ります。

空に憧れて〜♪

空をかけ〜 ヒェ〜 ゴホンゴホン 

てな感じです。