立秋からはや一ヶ月半が過ぎようとするなかで、その変化に抵抗するように夏彩が至る所で夏模様が居座る居座る暑いいまだに夏模様が広がり彼女がさようならと告げたのに町にいまだに居座り去らない人嫌なやつ夏の終わりに別れを告げたのだからその思いを無視して今日も空の白亜のソファに座り居座り続ける嫌な人。 . . . 本文を読む
私の住む町は小高い山と田圃と三川が合流する堤の桜の町、その町で「秋か」そう思うのは秋が最初に口づけする田圃の稲穂から住む町の秋小高い山田んぼ三川が合流する中の長い桜並木秋か・・・知るのは田んぼの稲穂顔となっている桜並木の秋の化粧顔はいがいと映えず春と比較し秋は無粋でつぶやきも出ないわれが住む町の九月半ばの秋。 . . . 本文を読む
いま過ぎるなかで思うのは男の哀しさというか寂しさというか性をみるかけ違いいつもふとしたことで思い出される好きだったひといや、愛したあの人のこと今更何でそう思うけれどなぜかいまは亡き両親のことを思うとの状況を思うと俺はどこでボタンをかけ間違えたのか・・・過ぎた時間に問う私。 . . . 本文を読む
季は秋だけれど、店先で秋をみても秋らしさはなく実感は夏、早く秋を私の五感でみたい楽しみたいと秋を待つ私の待ち人いま私が待つのは店先を飾る食べる秋でなく冷めこの乾いた夏土に潤いを与え一葉に別れの下絵を描く一雨その待ち人をきょうも阻み笑い私から想い出を奪い嘲笑う嫌なやつ。 . . . 本文を読む
秋になると咲を待つ好きな花、それは美しいというか人の性の燃える美しさにみえる花が私の待ち人私が待つ人再び訪ねても逢えない私の待つ愛おしい人はいつもの場所に来てもきょうもいない「なぜ」問う私に「私がいる限り彼女は来ないから」私の待ち人を阻む憎い夏の居座り。 . . . 本文を読む