雨の表情

二日続いた
この後、この季節だと明日はかな・・・
見れたらうれしいけど、望めそうもないないか。

朝、雨が残っている。
相変わらず寒々として、空は哀しく、重たい表情をしている。
叩きつけるような激しさはないが、傘を拡げて雨を受けると、カタ・・と蒸気が蓋を持ち上げる懐かしい音が傘の上で踊っている。
音をハモリながら雨の中を歩くと、未だに咲き続ける一株の水仙、
花も終わりに近く、花数の少なくなった一花の匂いはこの雨で消され、
花は姿だけでも見て、形を整えながら必死に訴えている。
雨

ないと困るし
とかいって
いつまでも降って欲しくない
雨

それって私の我が儘かな
・・・
そう
それはあなたの都合
私が降らないと困るくせに
直ぐに嫌う

今の時期
私が訪れないと春は来ないよ
寒さから開放されない
新芽も育たない
つぼみは固く
花だって咲かない

それでも私のこと嫌い
どうなの
そう言って問いかけて来る
雨
表情が和んで見える。