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花の少ないこの時期あって、木の葉は元気である。
大丈夫かな・・・
そう思い、近づくとうんざり顔で、「ああ・・暑い」そう言っている。
「そうかやはり暑いか、ここ暫く雨がないし一雨欲しいよな」
そう語りかけて空を見ながら、木の葉と同じことを考える。
陽炎の町。
春には花で溢れていた町が、今では数えられるくらいの花数。
少ないな・・・少し寂しいかな?
馬鹿だな、8月は木の葉の緑が主役だよ、
8月は葉月と書くだろう。だよ、
そうか、そう言えば森の緑、
この時期は綺麗な色彩に染められている。
百日紅
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花の少ないなかにあって
花を咲かせている灌木の百日紅
この夏の陽炎立つ町でとても目立つ
街灯にもたれる娼婦
飾らない表情
味気のない顔
顔だけがやたらと目立ち惹きつけられる
香りのない素顔に塗られた化粧
艶のない色
綺麗
そう言う感じでなく
ああ・・
咲いているな・・・百日紅
もうそう言えば
この街を飾る唯一の花だね
百日紅は。
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