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蝉。
夜が眠い目を擦りながら目を覚ますように少しずつ明るくなって来ると、
もう鳴いている、それは森のなかでなる自然の目覚まし、
それも五月蠅いアナログと来ている。
何でこんなに早く、
四方八方から迫ってくるこの凄さ、堪らない・・・
間違って木立の中にでも入ると、
もう爆音。
唯でさえ漏れてくる鳴き声にうんざりしているのに、
まだ盛りと鳴いている蝉。
蝉
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蝉よ
何が悲しい
それとも嬉しくて鳴いているのか
その鳴き
悲鳴か嘆きか嬉しさか
その胸中計り知れない
長く暗い孤独
独りのわび住まい
何を考え希望を持って耐えたのか
分からない
ある意味で短い
乾いた大地に転がる骸を見ると
ああ・・・
終えたかそう思う
恋は出来ただろうか
いい人に巡り会って望みは叶ったか
その表情
骸からは見いだせない。
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