一粒が零れるのはもう少し先かな

一粒

おや？疑問符がつくような今日の朝、
なぜだろう・・・あのいつものひんやり感が感じられない、「そうか、今日は一呼吸入れるつもりだね」そう思い、いつもの空を見上げる。
これか、この空色じゃ和らぐか、
べったり張り付いた深くて濃い灰色が頭上を覆う。

いつかな・・・一粒を零すのは。

一呼吸

少ないな・・・
花
もう数えられるくらいの花しかない
それも初秋からの名残の花
引きずって・・
今日まで来た感じ

小刻みに震える風も
心を甚振る風もなく
穏やか
春の砂浜に座って
ザー・・サラ・・打ち寄せ引いていく波を
ぼんやり眺めている感じ
何もかも微動
そして無言・・・
一呼吸おいた次は何を語るのか

雨か・・・