薫る5月、
この1年の中で花の咲くのが一番多いのがこの5月とか、そんなこと今まで考えずに来て、改めて知ると5月はそんな季節なのかと改めて考えるこの頃。
町に住みながら山野草を含め、結構いろいろな種類の樹木も在り、花に歩調を合わせるように落葉は芽吹きから葉を広げ、常緑樹が新旧の木の葉をいつの間にか入れ替え、気がつくと鮮やかな緑に覆われている5月。
彩りは透明水彩から不透明水彩の彩りに変わっている5月の緑、いま木立からいい色彩と薫りを放っている。
樹木の薫り
この町に漂う美味しい薫りとは言い難い
雑然とした雑味の薫り
その雑然としたごみ箱の中を漁るように
ひとつ・・選り分けながら
いつものお目当ての薫りを探す5月
空一面蔽う鮮やかな緑
零れ落ちる香りの雨
いま
打たれながら楽しむ樹木の薫り
いい匂いいい薫り
この季節だけのビンテージかな・・・
透明感漂うグラスに注がれる薫りの一杯が
荒んだ私の心を癒す。
いつも新緑の深まる5月の上旬は森を歩きながら新緑の色鮮やかさに触れ、樹木の放つ香りを腹いっぱいに満たしていたのに、この5月は一度も山を訪れずにいる。
今週こそ・・そう思いながら行けずにいた矢先、私の住む町に唯一残されている森を歩きながら、餓えた狼が獲物を探すように嗅ぎまわった森の中、
季節は正直なもので、この小さな森でもそれぞれの樹木が、それぞれの薫りをブレンドして漂わせてくれる。
ああ・・・この薫り、そう言ってホットしたと言うか、安堵した樹木の初夏の薫り。
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