笑うかどには福きたる

日常生活で見たこと、聞いたこと、感じたことを牧歌的にのんびりと書いています。

「7つの習慣」読了

2010年10月15日 20時56分13秒 | 読書
本に線を引きながら、楽しく読書するのは久しぶりでした。
個人的にはそのくらい、いい言葉に満ちた本でした。
知り合いの研修講師が「面白いよ」と薦めてくれた、1996年のベストセラーで全世界で2000万部突破しているビジネス書なんだそうです。96年といえば、日本のIT業界の黎明期の頃でしょうか。

インターネットが普及している今と、普及してなかった15年前とでは「7つの習慣」を自分の生活に取り入れるハードルの物理的な高さは若干違っているはずです。例えば「情報収集」ひとつとっても周辺知識としての情報ならば、あっという間にネットで集められる現代です。
でもこの本では、そんな文明の利器があろうとなかろうと変わらない、「人の(人々の)よりよい在り方」について書かれているような気がします。

読書も佳境をほぼ過ぎた昨晩、たまたまテレビ東京の「カンブリア宮殿」で岡田武史・サッカー日本代表前監督の特集をしていて、まさにこの本の内容通りのシーンがありました。それは、「日本の選手は個で勝てない(日本サッカー界では常識であるのだとか)」と考えていた岡田さんが、スポーツ学の先生に「なぜ、個では勝てないんですか?」、と逆に問われ「個では勝てない、と今までなぜ思い込んでいたのか」と、この本でいうところの「パラダイムの転換」を自らしたことです。

「では、個で勝てるようにするのは、どうすればいいのか?」
岡田さんは日本選手の走り込み方法の変更と、当たり負けしない身体作りを徹底する、というメニューを取り入れます。走り込みや身体つくりは各選手の自主性にも任されますから、自身の変化に気づいた選手も自主的にトレーニングに励みます。そして効果が現れはじめます。

そしてW杯直前、選手たちにチームとしての目標(ベスト4入り)、そして各自の現実や目標を明確にさせたそうです。
番組によると「そのあたりから、時間のある時には選手同士で戦術について話し合ったりするようになった」そうで、このあたりは、この本の「Win-Winの実現」あたりになるのですが、<責任感のある主体的な人が作業に取り組めば、組織の業績や生活の質に、驚くほどの向上が現れてくるに違いない>(「7つの習慣」より)今はやりの「もしドラ」にも共通した考えかもしれません。

企業研修の「タイムマネジメント」でお馴染みの「重要な仕事」と「緊急性の高い仕事」のマトリックスについても書かれています。「緊急でもなく重要でもない」日々の積み重ねが「緊急かつ重要な事態になった時の力」になる。というセオリーです。このあたりはイチローの自主トレーニングとストイックな生活態度などにあてはまるでしょうか。。

多くのメッセージが込められているこの本の中で今の私に一番グッとくるのは<あなたの持つ自分自身という最も大切な資源を維持すること>というくだりでしょうか。それをこの本では「刃を研ぐ時間をとること」とあります。
あ~、今この時からしっかりせねば。と、どっか~んと背中を押された気がしました。

「カンブリア宮殿特集」の一部動画は現在こちらから視聴することが出来ます
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