読みながら高校演劇の基礎とマネジメントの分かるノベライズドテキスト『はるか 真田山学院高校演劇部物語』を連載中ですが、続編ができました。『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』と申します……。
連載中の『はるか 真田山学院高校演劇部物語』……美人の一歩手前で足踏みしたようなはるかは、ただ流されるに任せて高校生活を送ってきました。学園祭のミスコンでも準ミス。それを悔しいとも思いません「わたしは色恋を超えて、人を引きつける何かが欠けている」という自覚があります。そんなはるかの唯一の楽しみは、ジャンルを問わず本を読むこと。ちょっとした作家である母は、そんなはるかを「あんたのは、ただ本を読んで『ああ、おもしろかった』と思って、あとは忘れて排泄してるだけ」と、手厳しい。
そんなはるかに、一大事がおこります。突然はるかの両親が離婚。はるかは東京から大阪にお引っ越し! 学校も東京の有名私学から、大阪の古いだけが取り柄の、公立の真田山学院高校に転校。そこで出会った福田乙女先生の口車にのせられ、部員二人という絶滅寸前を絵に描いたような小規模演劇部にとびこみ、乙女先生やコーチの叱咤激励、親友の由香に支えられながら、涙と笑いの中で、しだいに人間としても成長、演劇部を創りだしていくお話です。イケメン生徒会長吉川裕也との、価値観は違うけれども、男女の垣根を越えた友情。離婚した両親を、東京と大阪の距離というハンディーを超えて元の鞘(さや)に戻し、家族を取り戻そうとのタクラミ!
しかしそこにはガキンチョはるかの想像を超えた大人の世界がありました……
気を取り直して、コンクールに上演する『すみれの花さくころ』の猛練習を再開。ところがヒョンなことで、吉川裕也に激怒したメロスならぬはるか。学校の中庭に吉川を呼び出すが、吉川の言葉にブチっと切れてしまい、思わず手が出てしまった!
不幸が三つ重なりました……出した手には、竹内先生にもらったアメチャンが握られていて、平手ではなくゲンコツになってしまっていたこと。いつもなら感情的になったはるかを優しく止めてくれるタマちゃん先輩がいなかったこと……そして、振りだしたゲンコツの先には吉川の顔が無く、止めに入った親友の由香の顔があったこと……ゲンコツはマトモに由香の顔にぶち当たってしまった! 暴力行為は最低でも一週間の停学……コンクールの予選は数日後に迫っていた……
これが、今のところの『はるか 真田山学院高校演劇部物語』の展開です。 「ああ、やっと終わった……!」と寝っ転がると、出版社からのメール「はるか 真田山学院高校演劇部物語の続編を!」ということで書くことになりました。
長い前ぶりでした。
『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』は、坂東はるかが、まだ五代はるかであったころ通っていた乃木坂学院高校が舞台です。はるかの近所の一つ年下の仲まどかは、はるかに学園祭によばれて演劇部の芝居を観たことで、はるかに続いて乃木坂学院高校に入学。憧れの演劇部にも入部。はるかが入った真田山学院高校演劇部と違って、大規模超有名実力演劇部! ところが、ふとした事故で、主演女優の芹沢潤香は意識不明の重傷。せまるコンクール! 顧問の貴崎マリは奇策をもってコンクールに臨むが、事故の責任をとらされ、停職に……演劇部は櫛の歯が抜けるように人がいなくなってしまう。気づけば、まどかの他には武藤里沙と南香鈴(かりん)のタヨリナ三人組だけ。さあ、ここから、先輩はるかの助言を得て、乃木坂学院高校演劇部の再建が始まります。
『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』は、青雲書房から発売中。 お申込は、出版社(青雲書房)にお電話いただくか、下記の出版社のアドレスで直接お申し込みいただければ早くお読みいただけます。AMAZONなどのネット通販は、ほぼ売り切れて、高いプレミア価格の中古が出始めています。 青雲書房直接お申し込みは、定価本体1200円+税=1260円。送料無料。 送金は着荷後、同封の〒振替え用紙をご利用ください。 お申込の際は住所・お名前・電話番号をお忘れなく。 青雲書房。 mail:seiun39@k5.dion.ne.jp ℡:03-6677-4351
『はるか 真田山学院高校演劇部物語』は、ただいまネットで分冊配信中。
大橋むつお