大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

銀河太平記・279『メグミと青銅の騎士を調べる』

2025-02-16 11:09:45 | 小説4
・279

『メグミと青銅の騎士を調べる』 テル 




 子どもに飽きられたオモチャみたいに転がされていたのよしゃ。

 あちこち塗装も剥げてチタン合金の肌が剥き出しになって、図体が大きい分、みすぼらしさも増幅って感じなのよしゃ。

「なにやってんのよしゃ?」

「馬で引きずって来て無造作に投げ出したんだろうけど……」

 立ったまま青銅の騎士の姿勢を真似するメグミ。

 上げた右手の手首を頭の上で横に曲げ、左手は胸の上でヨダレを受け止めるようなかたち。両脚は死体みたいに内側に曲がってるんだけど、右脚が膝のところで直角に曲がって、左脚の上に載ってる。

 つられて、テルも真似してしまうのよしゃ(^_^;)。

 赤塚不二夫のイヤミのポーズ!?

 二人同時に思いついて、思わず「「シェーー!!」」ってシンクロしてしまったのよしゃ!

「アハハハハ(^▢^;)」

「お互い、古典マンガに詳しいみたいなのよしゃ(^▭^;)」

「そういや、テル博士は……」

「……チビ太?」

 前髪をグイっと上げてハゲみたいにしてみしぇた。

「アハハ、あ、いや……こうしちゃえばぁ」

 メグミはテルの前髪をピシッとそろえて、ハンベをミラーにして映したのしゃ。

「おお、ピノコぉ!」

「「アッチョンプリケ!」」

 アハハハハハ((´∀`))

 声が揃って笑ってしまう。

 これは、おかえしをしなきゃなのしゃ……!

「ちょっと、しゃがんで」

「ん?」

「こうやるとぉ……」

 メグミの髪を手で小さなツインテールにしゅる。

「秘密のアッコちゃん!」

「おお……遊んでないで調査しましょう」

「あ、そうなのよしゃ!」


 やっとレギュラーな気分に戻して青銅の騎士を調査!


「……図体が大きいのは核融合エンジンが小型化しきれてないせいねえ」

「三次元ICも前世紀の水準……通信速度を上げるのに、ケーブルの太さだけで対応してるのよしゃ」

「バリアーを張る機能も無いし……馬力だけで勝負って感じ……」

「ボディーの装甲厚を上げれば、もう8%ぐらいは剛性が上がるのよしゃ……でもしゃ……」

「そうすれば、俊敏性が犠牲になるし……」

「載せる馬は、倍以上の大きさになってしまうのよしゃ……いや、この重量と大きさだってよしゃ……」

「そうよねぇ……」

 ガシャガシャ カチャカチャ ギギギギ カチャカチャ……

 気が付いたら半分近く分解してるのよしゃ。

「もう少しサンプルを見ないとなのよしゃ……」


『オーーイ、準備できたわよーーー!』


 あちこち分解して調べてりゅと、ゲルの方から東鈴の声がかかって、とりあえず飲み会の方に行ったのよしゃ。

 


☆彡主な登場人物

大石 一 (おおいし いち)    扶桑月面軍三等軍曹、一をダッシュと呼ばれることが多い
穴山 彦 (あなやま ひこ)    扶桑幕府北町奉行所与力 扶桑政府老中穴山新右衛門の息子
緒方 未来(おがた みく)     ピタゴラス診療所女医、 一の幼なじみ、祖父は扶桑政府の老中を務めていた
平賀 照 (ひらが てる)     扶桑科学研究所博士 
加藤 恵             天狗党のメンバー  緒方未来に擬態して、もとに戻らない
姉崎すみれ(あねざきすみれ)    扶桑第三高校の教師、四人の担任 じつは山野勘十郎 月で死亡
扶桑 道隆             扶桑幕府将軍
本多 兵二(ほんだ へいじ)     将軍付小姓、彦と中学同窓
胡蝶                小姓頭
児玉元帥(児玉隆三)         地球に帰還してからは越萌マイ
孫 悟兵(孫大人)          児玉元帥の友人 乳母の老婆婆の小鈴に頭が上がらない JR東と西のオーナー 
テムジン              モンゴル草原の英雄、孫大人の古い友人      
森ノ宮茂仁親王           心子内親王はシゲさんと呼ぶ
ヨイチ               児玉元帥の副官
マーク               ファルコンZ船長 他に乗員(コスモス・越萌メイ バルス ミナホ ポチ)
アルルカン(メアリ・アン・アルルカン)   銀河系一の賞金首のパイレーツクィーン
氷室(氷室 睦仁)          西ノ島  氷室カンパニー社長(部下=シゲ、ハナ、ニッパチ、お岩、及川軍平) 島守を称す(270から)
村長(マヌエリト)          西ノ島 ナバホ村村長
主席(周 温雷)           西ノ島 フートンの代表者
及川 軍平             西之島市市長
須磨宮心子内親王(ココちゃん)    今上陛下の妹宮の娘
劉 宏               漢明国大統領 満漢戦争の英雄的指揮官 PI後 王春華のボディ
王 春華              漢明国大統領付き通訳兼秘書 JR西のボディー 劉宏にPI
胡 盛媛 中尉           胡盛徳大佐の養女
栗 尊宅(りつそんたく)       輸送船の船長  大統領府参与
朱 元尚 大佐           ホトケノザ採掘基地の責任者 胡盛徳大佐の部下だった

※ 重要事項

扶桑政府     火星のアルカディア平原に作られた日本の植民地、独立後は扶桑政府、あるいは扶桑幕府と呼ばれる
カサギ      扶桑の辺境にあるアルルカンのアジトの一つ
グノーシス侵略  百年前に起こった正体不明の敵、グノーシスによる侵略
扶桑通信     修学旅行期間後、ヒコが始めたブログ通信
西ノ島      硫黄島近くの火山島 パルス鉱石の産地
パルス鉱     23世紀の主要エネルギー源(パルス パルスラ パルスガ パルスギ)
氷室神社     シゲがカンパニーの南端に作った神社 御祭神=秋宮空子内親王
ピタゴラス    月のピタゴラスクレーターにある扶桑幕府の領地 他にパスカル・プラトン・アルキメデス
奥の院      扶桑城啓林の奥にある祖廟
 

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