魔法少女なんかじゃねえぞ これでも悪魔だ 小悪魔だけどな(≧▢≦)!
80『二人で病院に向かったぜ』
ゼーーゼーーゼーー(:.;゚;Д;゚;.:)
み、美優のガン細胞を1万個ほど壊したぜ……よ、予想よりも早い速度だぜぃ。で、でもよ、ガン細胞は眠っているとはいえ、数億個……数億個……間に合うかなあ(-_-;)。
黒羽が美優の家に下宿することが決まると、飯を食って、二人で病院に向かったぜ。
「すまない、美優ちゃん……」
「え、なにが……?」
「こんな親不孝なオッサンのために、婚約者の真似事させて」
「またぁ……真似事なんかじゃないわ」
グイ!
「キャ」
後ろから強引に追い越しをかけてきた車をよけるため、黒羽Dはハンドルを左にきった。
「あっぶねええなあ……!」
ハンドルをきった勢いで、美優の頭が、黒羽の肩にぶつかっちまった。
「ごめん、急にハンドルきって」
美優はよぉ、黒羽の肩に寄り添ったまま体を動かさなかったぜ。
「……英二さんの温もりを感じる」
「……美優ちゃん」
「この温もりを自然に感じるぐらいでなきゃ、本物の婚約者には見えないわよ」
「そ、そうだな……」
黒羽は、自分でも意外な自然さで美優の肩を抱いたぜ……。
「親父、婚約者なんだけど……」
「親父、婚約者なんだけど……」
「ハハ、やっぱりハッタリ……そんなもん、いやしないだろう」
「兄さん……(;'∀')」
妹の由美子が困ったような顔をした。
「それが、その……」
「いいよ、ハナから期待なんかしてねえから」
「……廊下に待たせてある。いいかい入れても?」
「……英二」
「入ってもらっていいかい?」
「もちろんよ!」
由美子がドアを開けると……真っ正面に美優が立っていた。
「「わ……!」」
あまりの近さに、由美子と美優は同時に驚きやがった(^_^;)。
「「わ……!」」
あまりの近さに、由美子と美優は同時に驚きやがった(^_^;)。
「し、失礼します……」
「あ、あんたが……」
「吉永美優と申します。英二さんと結婚します……よろしくお願いします!」
美優の緊張した挨拶に、親父と妹はクスクスと笑ったぜ。
「あ、ごめんなさい。わたし妹の由美子です。美優さんこそ、いいんですか、こんなオッサンで?」
「そうだよ、歳が離れすぎとる。それに英二には……可愛すぎる」
「わたしバカだから、若く見られますけど、英二さんとは十歳しか離れてないんです」
「あ……十一歳。オレ、先月誕生日だったから」
それから、四人の楽しい語らいになったぜ。
由美子は年下の義姉ができることを面白がり、その語らいの間は親父の死が間近であることも、自分自身、最近こうむった心の痛手も忘れやがった。
それから、四人の楽しい語らいになったぜ。
由美子は年下の義姉ができることを面白がり、その語らいの間は親父の死が間近であることも、自分自身、最近こうむった心の痛手も忘れやがった。
英二は、親父にせがまれるまま二人の成り染めを話しやがる。ただ婚約した時期は二か月ほどサバを読んでやがるけどな。
「え、じゃあ、美優さんの方から、その……プロポーズしたの!?」
「口ではね。態度では、英二さんの方が先でした」
「そりゃ、そうだろう。こんな可愛くて、歳が離れてるんだもんな」
「親父も、母さんとは八つも開いていたじゃないか」
「確かにな。しかし母さんは、こんなに可愛くはなかったからな」
「え、じゃあ、こういう偏屈オヤジと可愛くない母さんの間に生まれたわたしは、可愛くないってこと?」
「いや、由美子は可愛いぞ。由美子を製造したときは、俺、キャンディーズの蘭ちゃん思いながらだったもんなあ。由美子が生まれる前の晩なんか水谷豊の写真付けたわら人形に五寸釘打ち込んでたからなあ、アハハ!」
黒羽の親父も、死が間近に迫った病人とは思えねえぐらいの陽気さでやがる。
「さあ、これで親父も納得しただろう」
「さあ、これで親父も納得しただろう」
「うん。したした」
「そろそろ帰る。明日も早いから。じゃ、美優ちゃん……」
「はい」
「なんだ、もう帰んのか……」
「また、明日も来ますから……ん?」
黒羽の父が、美優のスカートの端をつかんでいた。
「ちょっと、美優ちゃんと二人にしてくれんか」
黒羽の父が、美優のスカートの端をつかんでいた。
「ちょっと、美優ちゃんと二人にしてくれんか」
「親父……」
「いや、黒羽家の嫁として話しておきたいことがあるんでなあ」
仕方なく、由美子と黒羽は廊下に出たぞ。
「美優ちゃん……すまんなあ。婚約者のフリをしてくれて」
「美優ちゃん……すまんなあ。婚約者のフリをしてくれて」
「お義父さん……」
「本物かどうかは、この歳になりゃ分かるよ。俺の命が長くないから……引き受けてくれたんだろう」
「ち、違います! わたし、本当に英二さんのこと愛しているんです(>◇<)!」
「……だとしたら、それは錯覚だよ。婚約者の役を引き受けたのは、俺の命が長くない……そう聞いてからだろう。二人を見ていれば分かるよ……二人は、まだ清いままだ」
「え、あ、わたしたち……(''◇'')」
そこまで言って言葉につまる美優だったぜ……。
そこまで言って言葉につまる美優だったぜ……。
☆彡 主な登場人物
- マユ 人間界で補習中の小悪魔 聖城学院
- 里依紗 マユの同級生
- 沙耶 マユの同級生
- 知井子 マユの同級生
- 指原 るり子 マユの同級生 意地悪なタカビー
- 雅部 利恵 落ちこぼれ天使
- デーモン マユの先生
- ルシファー 魔王、悪魔学校の校長 サタンと呼ばれることもある
- レミ エルフの王女
- ミファ レミの次の依頼人 他に、ジョルジュ(友だち) ベア(飲み屋の女主人) サンチャゴ(老人の漁師)
- アニマ 異世界の王子(アニマ・モラトミアム・フォン・ゲッチンゲン)
- 白雪姫
- 赤ずきん
- ドロシー
- 西の魔女 ニッシー(ドロシーはニシさんと呼ぶ)
- その他のファンタジーキャラ 狼男 赤ずきん 弱虫ライオン トト かかし ブリキマン ミナカタ
- 黒羽 英二 HIKARIプロのプロデューサー
- 美優 ローザンヌの娘
- 光 ミツル ヒカリプロのフィクサー
- 浅野 拓美 オーディションの受験生
- 大石 クララ オーディションの受験生
- 服部 八重 オーディションの受験生
- 矢藤 絵萌 オーディションの受験生
- 上杉 オモクロのプロディューサー
- 片岡先生 マユたちの英語の先生