あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

埼玉県内の文学館と美術館へ

2007-11-16 22:57:26 | Weblog
 おだやかな小春日和に恵まれた11月15日(木)
は、埼玉県内の2つの展覧会を鑑賞に出かけました。



 最初は、JR高崎線桶川駅西口に近い、「さいたま
文学館」〈上の地図で桶川市民ホールのところ〉です。


 ここを訪ねたのは2度目ですが、まず、常設展示室
に入りました。


 常設展示室では、埼玉ゆかりの文学者とその作品
を紹介しています。



 豊田三郎、田山花袋、宇野信夫、前田夕暮、深沢
七郎、武者小路実篤、安藤鶴夫、神保光太郎、永井
荷風、森村誠一などです。


 今日の目的は、企画展「鉄道のある情景」です。


 埼玉の鉄道と文学のかかわりについて、ゆかりの
文学者や作品を見直そうというもの。

 女学生時代に鉄道へ心浮き立たせた三ヶ島葭子
(よしこ)、駅の開設や廃止に愛着を抱いた田山花袋、
幼い日を汽車とともに過ごした北川千代などの日記や
作品が、当時の列車や駅舎、線路などの写真、吉田
初三郎の路線図などとともに紹介されています。

 また、大宮の鉄道工場で、日々の労働の合間に文芸
活動を続けた人びとのことも紹介されていました。

 これらの展示を見て、あの文学者がこんな形で鉄道
に興味を持っていたのかと知り、その作品を読んで
みたいという思いが湧いてきました。

 さいたま文学館前の紅葉も、だいぶ進んでいました。


 JR桶川駅に戻り、高崎線と京浜東北線を乗り継ぎ、
北浦和駅で下車、西口の北浦和公園に入りました。 



 公園内には、埼玉県立近代美術館があります。


 このでの目的は、開館25周年記念展「田園賛歌」
の観覧です。


 「近代絵画に見る自然と人間」というサブテーマで、
4つのコーナーに分けて展示されていました。

 1章は「豊穣の大地と敬虔な農民たち」で、ミレーの
〈落ち穂拾い〉や〈刈り入れ〉など、牧草と農夫が中心
の作品です。

 2章は「近代都市パリを離れて」で、印象派、ポスト
印象派が描く田園風景。モネ、ピサロ、マイヨール、
ゴッホ、セザンヌなどのフランス郊外の田園生活や
積みわらなどの作品が並んでいました。

 3章は「日本の原風景を求めて」、近代絵画に見る
田園風景として、黒田清輝、浅井忠、井上華岳、小野
竹喬などの筆による、懐かしい日本の原風景が並んで
います。

 4章「何処から、そして何処へ」では、ポスター、写真
に見る田園風景がテーマ。19世紀に登場したポスタ
ー、写真に登場する田園と農耕のイメージを示し、幕末
や明治期の古い写真で当時の農村風景を垣間見たり、
20世紀半ばの日本の風土を記録した、木村伊兵衛、
濱谷浩、芳賀日出夫などの貴重な写真などが展示さ
れていました。

 カントリウオークを楽しんでいる私としては、いずれも
興味ある絵画や写真ばかり。こんな情景のところを、
訪ね歩いてみたいなと思いながら鑑賞しました。

 ゆっくり鑑賞したので、15時半を過ぎました。 
近代美術館横には、こんな彫刻が置かれています。


 近代美術館北側の噴水が、勢いよく吹き上げるのを
見ながら、北浦和公園を出ました。


 帰路は、JR武蔵浦和駅まで歩くことにして、公園
の南に回ったら、常盤小の塀の外にこんな彫刻が
ありました。

 
 常盤の閑静な住宅地を南に抜け、別所沼を通過
します。沼の周囲のメタセコイアが色づき始めていま
した。もう少しすると、みな同じ色の黄葉になること
でしょう。


 別所沼公園から武蔵浦和駅への遊歩道は、桜の
紅葉が続いています。


 日が落ちた頃、JR武蔵浦和駅に着き、武蔵野線
府中本町行き電車で帰途につきました。

 ちなみに、さいたま文学館の企画展「鉄道のある
風景」は12月2日〈日〉まで。入館料210円〈65歳
以上と障害者は無料〉、休館は毎週月曜日と第4
火曜日です。

 また、埼玉県立近代美術館の25周年記念展
「田園賛歌」は12月16日まで。入館料当日券
1100円、前売券900円〈65歳以上と障害者
無料〉、休館日は月曜日です。

 

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