2015年5月2日(土)
農産加工の授業を行う、T先生から、
『食品加工のための食材を搬入するのに、玄関からは階段が3段あって、重たいモノを車から台車に移すのも大変!車を横付けして台車に直接乗せられて、食材庫に搬入出来るようにしてもらえませんか』
のお願いが去年からあっていた。
スロープ(斜路)を作ってということか・・・
まあ、頼まれるのも仕方がない。これまでの所行のためだろうが・・・・
忙しさもあって、なかなか実行出来ずにいたが、考えては居た
方法①=自転車置き場の通路を、台車の幅だけ駐車禁止にする。
問題=台車の幅だけ確保して白線とか引き、駐車禁止にしても、
おそらく誰も守らない。
方法②=加工室裏の旧男子寮階段にスロープを作る。
問題=車をここまでバックで付けるまでの、途中の足場が悪い。
さらに、建物引き戸で、またスロープが必要となる。
5月1日(金)
そんな問題を抱えながらも、5月には加工の授業が次々に始まるので、なんとかしなければならないと、GW期間中に作る事を決意
休み前の金曜日の内に、必要な資材・機材を運び込んでおく事にした。
それをたまたま見ていた研修生のW君が、いろいろと質問してきた。
『先生、なんでそぎゃん遠回りせやんと
んならば先生、あそこの扉からがいいでしょ
スロープは1箇所で済むし、車も横付け出来、雨にも濡れんでしょ』
そう言われて、指先の方向を見て、頭の中に、火花が散った
まさにこれが『アハ体験』
授業を離れたら、先生と研修生の関係でもない
『W君、素晴らしいそのルートがあった君の言うとおりだ
ありがとうあそこに作るよ』
と言ったものの、内心とてもショックだった
丸3年間も施設管理をしてきたのに、ここに来てたった1ヶ月の研修生が施設を把握し、その彼から的確なアドバイスを受けてしまった
5月2日(土)
T先生の提案ルートに凝り固まっていて、施設全体を鳥観する発想が無かった自分へのショックも癒えなかったが、このモヤモヤを早く払拭するには、スロープを作り上げる事だと、朝から家を飛び出した
写真の左側に車をバックで付ける事が出来、こんな感じのスロープをコンパネ板半分で出来るのだ
朝から暑い日差しの中で、汗だくの作業となった
家族は黙って出てきたから、ともかく午前中で仕上げようと、テキパキと取りかかった
ここには、すでに段差を埋める▲コーナーがあったが、これだけでは台車の幅には足りない、しかも角度が急過ぎる。
でも、これをスロープ天板の敷き台に使う事にした
この段差を埋める▲コーナーとコンクリート通路の段差は、現在30mm。
これを天板の敷き台に使うと、天板12mm+敷き板として15mmの端切れ板=27mmで、3mm~ほとんど段差が無くなる~と、コーススレッド(木ねじ)でとめて2枚板にした
これで、ほとんど問題にならない段差になった
これでも、簡易スロープなら完成でいいかも
しかし、重みに撓んでしまう~恥ずかしいモノは作れない
両サイドの、超ロング直角三角形を塞がないといけない
両サイドの、超ロング直角三角形は、メジャーで計測し、板に描画も出来るが、実際に板を当てての線引きが、一番リアルに合う事になる
罫書き(ケガキ)して出来たのは、斜辺ABとなる。
超ロング直角三角形は、板の厚さ12mmだけ大きいので、12mm平行移動して小さく罫書きしたら、対辺BCが天板の下に綺麗に収まる超ロング直角三角形が描ける
ACの底辺=隣辺は、コンパネの90cmで終わるから、
正確には、超ロング台形
1枚切り出せば、2枚目はそれを型紙にして罫書けば簡単
スロープ天板には、100kg以上の重み(荷物+台車+人)がかかるので、12mmの天板1枚ではしなって凹窪むので、45mm角の垂木(タルキ)を入れる事にした
超ロング直角三角形の端っこは、鋭い角度θになる
1本の垂木から、向かい合わせに、2本を切り出す事にした
丸鋸で切ろうとしたが、安全カバーが引っかかりうまく切れない
仕方なく、電気ノコギリでカット~ところが、激しい上下振動のために、線がぶれて、目の焦点が合わず見えない
休み休み線を確かめてゴニョ~ゴニョ~真っ直ぐなんとか切断できた。
電気カンナをかけて、下手な切断面を綺麗にした
あとは、垂木や超ロング直角三角形の板を、コーススレッドでネジ止め
次々に、ネジ止め
縦・横に補強材の垂木も入れたので、200kgでもきっと大丈夫
スロープ台の完成です
T先生、喜んでくれるでしょうか