昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

蕎麦搔

2017-12-12 03:05:18 | 俳句

オカブは蕎麦は大好きだが、この蕎麦搔というのは苦手だった。
冬になると、祖母がそば粉に湯を注いで練って作ってくれたが、粉っぽさが残る中で、かおるエグ味の何とも言えない野趣と言おうか、洗練されない味わいが嫌いだった。
しかし、蕎麦搔の風情は大好きである。
素朴なまでも素朴な冬の夜、この素朴な食べ物を味わうのは、子供心にも、俳味があろうと感じられた。
今は、蕎麦搔は大好きである。
歳を重ねるにつれ、好みも変わるものだ。
深大寺に行くと、そば粉を仕入れてくる。
それで蕎麦搔を作る。
季節の醍醐味と言える。

蕎麦搔や静か静かが静夜なり   素閑

師走入り人形町の蕎麦搔や   素閑

鉄瓶に湯気の上がりぬ蕎麦搔や   素閑

古里のなき江戸ものの蕎麦搔や   素閑

スキー宿茶請けと出すは蕎麦搔や   素閑

蕎麦搔や暮の町屋の雪模様   素閑


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