この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

12番目のカード。

2008-07-19 18:17:02 | 読書
 ジェフリー・ディヴァー著、『12番目のカード』、読了。

 ふぅ、これでよーやく現在刊行されているリンカーン・ライムシリーズ七巻をすべて読み終わった!!
 それにしても我ながらめちゃくちゃな順番で読んだものだなぁ。
 第一作『ボーン・コレクター』→第七作『ウォッチメイカー』→第五作『魔術師』→第二作『コフィン・ダンサー』→第三作『エンプティー・チェアー』→第四作『石の猿』→第六作『12番目のカード』。
 ほんとどーゆー順番なんだよ、って感じです。笑。

 さて本書はシリーズのファンの中で一番評価の低い作品のようです。
 まずシリーズの他の作品に比べ強烈なドンデン返しがありません。まったくないってわけではないんだけど、えぇ~!!というような奴じゃない。せいぜい、あぁ、そういうこと、ぐらいです。
 また犯人役が若干印象に乏しいかな。感情のない殺し屋、という設定は悪くはないと思うけれど、如何せん他の殺し屋たちが強烈過ぎる。笑。
 それに導入部がちょっと問題あり。今まで散々凶悪な殺人事件ばかり手がけてきたライムがレイプ未遂事件に借り出されるかなぁと首をひねりました。
 といったわけで純粋にサスペンスミステリーとして読むともう一つかな、という感が否めないのですが。
 でも一人の少女のシンデレラストーリーとして読むとこれがなかなかにイケます。
 住むところもない、両親もいない、みすぼらしい少女が最後の最後に手にするのが九億七千万ドルとは、さすがはディーヴァー、シンデレラっぷりも桁が違いすぎて読んでて思わずニンマリしてしまいました。

 本作のお気に入り度は★★★☆、お薦め度は★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント
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