この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

『ゴースト・シップ』を見て思う。

2008-12-09 22:41:10 | 旧作映画
 昨日はテレビで『ゴースト・シップ』を見ました。
 絶対的にお薦めです!!見ないと人生の損です!!
 というような映画では決してありませんが、見ている間は退屈しない、ごくごく真っ当なホラー映画でした。

 『ゴースト・シップ』の他にもちょっと前には『オーメン』が放送されましたよね?さらにその前には確か『ドーン・オブ・ザ・デッド』も地上波であったはず。
 これらのホラー映画を見て思うのは、健全な時代になったなぁってことです。
 健全?不健全の間違いじゃないの?そう思われる方もいるかもしれませんが、いやいや、間違ってはいないのです。
 一時期ホラー映画が地上波テレビから一切締め出されていたじゃないですか。
 ホラー映画が教育に悪影響を及ぼすとか何とかいう理由で。
 確かにホラー映画だけを延々と見続けていたら、そりゃ精神に変調を来たすでしょう。
 でもそれは、ハンバーガーばかりを一ヶ月延々と食べ続けたら、身体に変調を来たすというのと同じことですよ。
 ハンバーガーばかりを一ヶ月食べ続けて身体を壊したとしたら、そこから得られる教訓はハンバーガーは身体によくないということでなく、偏食は身体によくないということであるはずです。

 凶悪な殺人鬼が出てくるホラー映画を好んで観る人間は凶悪な犯罪を犯す、という公式は一見わかりやすい。もしこの公式が成立するのであれば、そりゃホラー映画を制限すれば犯罪も減るでしょう。
 しかし、この公式は正しくないですし、ホラー映画を制限することで犯罪が減るとも思えません。

 凶悪な犯罪をしでかす連中っていうのはつまり他人の痛みがわからない人間たちのことですよ。そしてフィクションとノンフィクション、やっていいことといけないことの違いがわからない人間でもある。
 言い換えれば人格形成期において、それらを教えてくれる誰かが周りにいなかった人間だとも思います。
 その罪は社会にあり、学校にあり、家庭にある。

 にも関わらずホラー映画だけに一方的に罪があるという考えはいかにも不健全だと思うのです。
 ホラー映画を見て、あの映画、めっちゃ怖かったよね!といえる友達が学校にいる、もしくは家族の誰かに感想を言える、そんな社会はすごく健全だと思うんですけどね。
 だからこそ、ホラー映画を地上波で流すのは非常に有意義だと思うのですが、、、まぁ毎度の如くちょっと考えすぎかもしれません。笑。
コメント (6)
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