この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

スペル。

2009-11-07 23:59:21 | 新作映画
 サム・ライミ監督、『スペル』、11/7、ユナイテッドシネマキャナルシティ13にて鑑賞。2009年42本目。


 土曜日は当初『スペル』と『SAW6』を観に行く予定でした。木曜日に臥せっていて、土曜日に映画を三本ハシゴをするのはさすがに無理だろう、そう思っていたからです。
 が、当日思ったよりも体調がよかったのであっさりと予定を変更、『スペル』と『アンヴィル!』と『REC2』を観ることにしました(前者の二本と後者の三本では観に行く映画館が違うのです)。
 もし自分の『SAW6』のレビューを楽しみにしていた人がいたとしたらゴメンなさい(いないとは思うけどねー)。『SAW6』は来週にでも観に行くつもりです。

 まず、云っておきたいこと、それは、「本作は超高齢化社会を迎えるに当たって、すべての日本人必見の映画である」ということです。
 さすがにこの映画を観た後に老人を邪険に扱える人はいないでしょうからね。いたらすごいよ。
 でも、呪われるのが嫌だから老人を大切にする、というのもそれはそれで間違ってるような気がしないでもないですが。笑。

 結論からいえば、『スペル』はホラー映画でありながら怖くありませんでした(正確には怖いという印象が残らない)。
 ホラー映画でありながら怖くないというとまるで失敗作だといってるようですが、ホラー映画の申し子であるサム・ライミの作品に限ってそんなことはあろうはずもなく、要はこの映画は“怖がらせる”ことよりもむしろ“驚かせる”ことに主眼を置いた作品だということです。
 ふっと気を許すと、そこにババァがいるんだもん、鑑賞中何度「うわっ!」と座席から跳び上がったことか。笑。
 やはりホラー映画監督としてのサム・ライミの演出は的確でした。 
 本作は極めてお化け屋敷的な要素が強く、そのため単なるホラー映画好きだけでなく、カップルで観に行くデートムービーとしてもお薦めです。

 ところで本作の邦題は『スペル』(呪文)なのですが、原題は『DRAG ME TO HELL』(私を地獄へ連れてって)です。
 「私を地獄へ連れて行かないで」という否定形ではないところに、監督であるサム・ライミがこの作品に込めたメッセージが見て取れるので、そのことを無視し、『スペル』という邦題に変更したことに一部の映画ファンからブーイングの声が上がっています。
 「DRAG」という英単語が日本人に馴染みがないので、変更も止むなしかとは思いますが、それでも『スペル』というタイトルにはセンスが感じられないですよね。そもそも“呪い”の映画ではあっても“呪文”の映画ではないのだし。
 じゃ、どんな邦題が相応しいかというとそれもまた難しい。。。
 自分だったらどんな邦題にするか、そんなことを考えながら観るのも映画の一つの楽しみ方かもしれません。

 あと個人的にはヒロイン役のアリソン・ローマンも年を食ったなぁと思いました。さすがにもう中学生役は演じられないでしょうね(彼女は二十二歳当時『マッチスティック・メン』という映画で十四歳役を演じ、一部で話題になりました)。

 お気に入り度は★★★☆、お薦め度は★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。 
コメント
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