伊藤計劃著、【虐殺器官】、読了。
人は何故虐殺するのか?
その答えを出せたものはマジでノーベル賞ものだろう。
近いところでは1994年に起きたルワンダ虐殺。
一説によるとこの虐殺においてツチ族はフツ族により百万人が殺されたとされる。
百年前の話ではない。
たった十五年前のことである。
おそらくだが、この虐殺のことは日本の歴史の教科書には載っていないのではあるまいか?
まぁそれも止むを得まい。
遠いアフリカの聞いたこともないような国で、土人が何人殺されようがそんなことは日本人の生活にはまったく関係ないからだ。
日本に生まれてよかった!!
話を戻すと、wikipediaなどの資料を読むと何故ルワンダ虐殺が起きたのか、それなりの理由や事情が書いてある。
が、到底納得出来るものではない。
何しろフツ族とツチ族は元は同族なのだから。同じ言葉を話し、外見だけでは見分けがつかない。また、この二部族の間で婚姻関係が結ばれることも珍しくはなかった。
にも関わらず、フツ族は一方的にツチ族を殺しまくったのだ。ライフルで、マチェーテで、手榴弾で。
理解の範疇の及ぶ難い話ではない。
ここまで書いて似たようなことは日本の近場でも起こっていることに思い至る。
そう、韓国と北朝鮮である。
かの二国は現在戦争状態にあるが、言うまでもなく彼らは元々同胞である。
そしてこの日本においても“在日韓国人”というだけで蔑む風潮がある。
例えどれほどその人が完璧な日本語を話し、日本の文化に精通していても、だ。
【虐殺器官】は不世出のSF作家伊藤計劃が「人は何故虐殺をするのか?」という命題に対し、彼なりの(SF的)回答を用意した作品である。
登場人物の一人は「何故虐殺を引き起こすのか?」という問いに対し、こう答える。
《ネタバレ》
愛する人を守るため、と。
なるほど、愛ゆえに人は虐殺するのか。
目からウロコである。
もしかしたらヒトラーも愛ゆえにユダヤ人を虐殺したのかもしれないな。
そんな愛は迷惑極まりないけれども。
【虐殺器官】、なるほど、2007年のSF界を席巻したといわれることはある、傑作殺戮叙事詩であると思う。
一読あれ。
人は何故虐殺するのか?
その答えを出せたものはマジでノーベル賞ものだろう。
近いところでは1994年に起きたルワンダ虐殺。
一説によるとこの虐殺においてツチ族はフツ族により百万人が殺されたとされる。
百年前の話ではない。
たった十五年前のことである。
おそらくだが、この虐殺のことは日本の歴史の教科書には載っていないのではあるまいか?
まぁそれも止むを得まい。
遠いアフリカの聞いたこともないような国で、土人が何人殺されようがそんなことは日本人の生活にはまったく関係ないからだ。
日本に生まれてよかった!!
話を戻すと、wikipediaなどの資料を読むと何故ルワンダ虐殺が起きたのか、それなりの理由や事情が書いてある。
が、到底納得出来るものではない。
何しろフツ族とツチ族は元は同族なのだから。同じ言葉を話し、外見だけでは見分けがつかない。また、この二部族の間で婚姻関係が結ばれることも珍しくはなかった。
にも関わらず、フツ族は一方的にツチ族を殺しまくったのだ。ライフルで、マチェーテで、手榴弾で。
理解の範疇の及ぶ難い話ではない。
ここまで書いて似たようなことは日本の近場でも起こっていることに思い至る。
そう、韓国と北朝鮮である。
かの二国は現在戦争状態にあるが、言うまでもなく彼らは元々同胞である。
そしてこの日本においても“在日韓国人”というだけで蔑む風潮がある。
例えどれほどその人が完璧な日本語を話し、日本の文化に精通していても、だ。
【虐殺器官】は不世出のSF作家伊藤計劃が「人は何故虐殺をするのか?」という命題に対し、彼なりの(SF的)回答を用意した作品である。
登場人物の一人は「何故虐殺を引き起こすのか?」という問いに対し、こう答える。
《ネタバレ》
愛する人を守るため、と。
なるほど、愛ゆえに人は虐殺するのか。
目からウロコである。
もしかしたらヒトラーも愛ゆえにユダヤ人を虐殺したのかもしれないな。
そんな愛は迷惑極まりないけれども。
【虐殺器官】、なるほど、2007年のSF界を席巻したといわれることはある、傑作殺戮叙事詩であると思う。
一読あれ。