この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

『スコット・ピルグリムvs邪悪な元カレ軍団』、究極的にわかる人にわかればいい映画。

2011-05-14 21:06:06 | 新作映画
 エドガー・ライト監督、マイケル・セラ主演、『スコット・ピルグリムvs邪悪な元カレ軍団』、5/14、ユナイテッドシネマキャナルシティ13にて鑑賞。2011年16本目。

 スコット・ピルグラムはカナダのトロントに住む無職の二十二歳。今は売れないアマチュア・バンドでベーシストをやっている。前カノにフラれた彼は何となく十七歳の女子高生ナイブスと付き合っているのだが、デートの最中、夢で見た理想の女性ラモーナと再会し(?)、彼女に猛烈なアタックを開始する。だが、彼女と付き合うためには邪悪な七人の元カレ軍団と対決しなければならないのだった…。

 う~~~ん、、、彼女と付き合うためには邪悪な七人の元カレ軍団と対決しなければならない、 という無茶苦茶な設定以前に、何となく女子高生と付き合っている、という設定が自分には受け入れがたかったりします。
 女子高生ってそんな何となく付き合えるものなの?
 しかもその女子高生ナイブスが、健気でひたむきでいじらしいんだよ(お世辞にも可愛いとは言えないが。それを言うならラモーナも間違っても美人とは言い難い。本作で一番可愛いのはスコットの妹であるステイシー。って、主人公の妹が一番可愛いって…。)。
 その彼女を見限って、別の女性に走るってありえんやろ!!って思っちゃいました。
 以上。

 と、作品の全否定で終わってもいいのですが。笑。

 何ていうか、間口が狭い作品だなぁと思いました。
 わかる人にだけわかればいい、という製作スタンスで作られている。
 例えば『キック・アス』はある程度誰にでも薦められるんですけど、本作はほとんどの人にはついていけない(であろう)ネタとギャグが散りばめられていますからね。
 映画秘宝の特集記事で「ノンクレジットで実写版二代目『パニッシャー』こと、トーマス・ジェーンが登場するのには誰もが驚愕するはず。」ってあるんですけど、そんなの驚愕するどころか誰もわかんないって!!あと、カタヤナギ・ツインズのナンバーがコーネリアスこと小山田圭吾の作曲だとか。
 本国アメリカでは大コケしたそうですけど、そりゃこれだけほとんどの人にわからないネタとギャグに走ればねぇ、と納得しました(結局のところすべてはバランスなんだろうけれど)。 

 去年の八月に公開されるかどうか怪しい映画を五本ほど紹介した時(こちら)、さすがに全部は観れないだろうなぁと思っていたんですが、この『スコット~』で全五作品、無事劇場で鑑賞することが出来ました。
 作品が好きか嫌いか、面白かったかどうかはさておき、これはありがたいことだと思います。映画の鑑賞環境が非常に恵まれてるって言えますよね。
 しかし、シネテリエ天神に引き続き、シネ・リーブル博多が閉館した今、これまでのような鑑賞環境は望めないでしょうねぇ…。
 あまりユナイテッドシネマキャナルシティ13にばかり過度に期待するのもどうかと思いますし。
 そういった意味では本作がヒットしてくれたらいいとは思いますが、それも難しいだろうなぁ、、、リピーターとかいるんだろうか(リピーター・キャンペーンとかやってたけど)。

 お気に入り度は★★★、お薦め度は★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント (2)
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