この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

上手く方向転換出来ていたと思う『ドント・ブリーズ2』。

2021-08-17 09:56:14 | 新作映画
 ロド・サヤゲス監督、スティーヴン・ラング主演、『ドント・ブリーズ2』、8/13、イオンシネマ福岡にて鑑賞。2021年35本目。

 この日観た三本目の映画は『ドント・ブリーズ2』、2016年に公開された作品の続編です。
 前作は盲目の老人の家に忍び込んで大金をせしめようとしたコソ泥たちが老人から思わぬ反撃を喰らい、恐怖するというコソ泥視点のホラー映画だったのですが、本作は思いっきり方向転換をしていて老人視点のアクション映画になっています。
 まぁ、あれですね、一作目がホラー映画で、二作目がアクション映画というのは『エイリアン』シリーズと一緒ですね。
 そういった方向転換をするシリーズものって結構多いんですよ。
 『ワナオトコ』というホラー映画も二作目ではかなりアクション寄りになっていましたしね。
 多いんですよ、という割にはそれぐらいしか思いつかないのですが、シリーズの途中でジャンルが変わるというなら、『ワイルド・スピード』シリーズなどもそうなんじゃないでしょうか。

 方向転換することが必ずしも良い結果を生むとは限らないのですが(「ワナオトコ』は傑作だったと思いますが、続編の「ワナオトコ2』はつまらなかった)、本作においてはそれが成功していたと思います。
 前作では盲目の怪物として描かれていた老人が本作ではあくまで人間として描かれるんですよ。
 前作においてかなり外道なことをしていた老人がいきなり人間めいた弱さを見せても、それは都合がよすぎるんじゃないかと思わないではないですが、前作でも一応なぜ老人が怪物になったのか、理由は説明されていたので(愛娘を交通事故で失ったため)、共感出来ないことはないのです。
 ラストの告解するシーンなんて不覚にもジーンときましたが、エンドロール後のおまけシーンでやや冷めました。
 あんなおまけシーン、いらないっつーの(それとも三作目を作る気なのか)。

 ともあれ、個人的にはかなり好きな作品でした。
 続編なので前作を見た方が作品の背景などはわかりやすいと思いますが、本作単独でも楽しめないことはないかと思います。

 お気に入り度★★★★、お薦め度★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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