この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

飛ぶ劇場Vol.42『ガギグゲゲ妖怪倍々禁』を観てきました。

2021-01-30 23:33:37 | 演劇
 昨日は久留米シティプラザで行われた飛ぶ劇場Vol.42『ガギグゲゲ妖怪倍々禁』を観てきました。

 あっさりと「観てきました」と書きましたが、今回の公演は本当に行われるんだろうかと前日まで半信半疑でした。
 新型コロナの影響で、というか、緊急事態宣言に対応して多くのイベントが開催を延期、もしくは中止されていますからね。
 いつ「1月30日の公演は緊急事態宣言の発令を受けて残念ながら…」と公式サイトで中止が発表されても不思議はないと思っていました。
 実際公演の前に行われたプリトークでは、公演自体は問題はなくても、練習時間が取れないために開催出来ないかもしれないと主催の泊氏は言っていました。
 無事開催されて何よりでした。

 『ガギグゲゲ妖怪倍々禁』は妖怪のお話です。
 ただ、妖怪といっても血が薄まっていて、見た目は人と変わらないという設定です。
 この設定は面白いですよね。
 妖怪の出てくるお話は枚挙に暇ありませんが、そのほとんどでまず見た目が違う、というのが前提であるような気がします。
 そう、見た目は同じなのです。
 しかも血が薄まるということは、人間と交配も可能ということです。
 ですから、妖怪というよりも特殊な能力を持った人間といった感じです。
 実際酒呑童子に至っては特殊能力が「お酒が好きで時々暴れる」ですからね。もはや人間です。

 その妖怪たちがコロナウィルスの流行が収まった今から10年後の世界で新たに流行し出した細菌をバラまいたのではないかと人間たちに疑われるのです。
 なかなか風刺の利いた設定だと思います。

 現在コロナウィルスが猛威を振るっています。
 先日コロナで大切な家族を失った方がそのことをツイッターで報告されていました。
 そのこと自体は悲劇だと思いますが、そのツイートに寄せられたコメントの中に「えっ?」と思うものもあって、それは「新型コロナウィルスを生んだ中国は許せない」といった内容でした。
 新型コロナウィルスの発生が中国湖北省武漢市で最初に報告されたのは事実ですが、その事実を持って「中国が新型コロナウィルスを生み出した」とは言えないと思います。
 まだ確定した情報はないのではっきりとしたことは言えませんが、自分は中国が新型コロナウィルスを「生み出した」わけではないだろうと思っています。
 別段、中国が道義的に信用出来る相手だ、と言っているのではなく、中国が新型コロナウィルスのような凶悪なウィルスを人工的に作り出せるほど進んだ科学力を持ってはいないだろうと思っているのです(思っているというか、思いたいだけなのかもしれませんが)。
 
 少なくともそう断言出来るだけの情報はないはずですが、そう思い込んでいる人は少なくないようです。
 とかく世が荒れれば流言飛語は飛び交います。
 話は少しズレますが、アメリカ大統領選のときは「バイデンは中国の言いなりだから、バイデンが大統領になったら世界は終わりだ」というような意見をよく目にしました。
 そう考えている人に質問ですが、バイデンがアメリカ国民を裏切って中国の言いなりになっているとしたら、その見返りは何なんですかね?
 バイデンは根っからの共産主義者だというんでしょうか。
 さすがにそんなことはないでしょう。
 バイデンはトランプほど中国に対して強硬な姿勢を取らないかもしれませんが、だからといって傀儡というわけではないと思いますけどね。

 話を元に戻すと『ガギグゲゲ妖怪倍々禁』はコロナウィルスが猛威を振るっている今しか出来ない、意欲的なお芝居で、観に行く価値は充分ありました。
 飛ぶ劇場の次の公演も観に行きたいと思っています。

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