けんきゅうきろく(と、あともうひとつ)

レアル・マドリー、リーガエスパニョーラ関係の、なんとなく気になるニュース。

1日前に

2010-05-18 23:10:28 | football
El Paisの総括
エルパイス紙に、今シーズンのマドリーの選手評が載っていたので訳。あくまでもエルパイス紙の、この記事を書いた記者の見方です。

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マドリーは、1986/1987シーズン以来、これほど多くのゴールを決めたことも(102)、これほど失点が少ないことも(34)なかった。マヌエル・ペジェグリーニは、勝ち点96を取ってシーズンを終わった。堅牢なディフェンスと破壊的な攻撃のこのチームは、中盤の控えの部分に苦しんだ。

カシージャス:注意深い。これまでのシーズンほどのダメージを受けなかったのは、マドリーがゴールを破られた数が、この15年間で最も少ないからだろう。ヘタフェでのこと(パレホのゴール)では少し判断を誤ったが、しかし彼の手は、マジョルカ戦での前半、3つの明らかなチャンスを防ぐなど、欠かせないものだった。

セルヒオ・ラモス:大きな信頼。過去2シーズンは、恥骨炎の問題でアップダウンがあったが、信頼が見られるようになっている。リーガを、非常に素晴らしいコンディションで終わることになった。4ゴール、3アシスト(うち2つはマジョルカ戦でのクリスチアーノへのもの)、そしてラテラル(21試合)からセントラル(12試合)へと、自然にポジションをシフトした。

アルビオル:安定。バレンシアからやって来たアルビオルは、経験のある誰かが横にいれば安定してプレイするセントラルだ、と言われていた。彼は高いレベルでプレイしていた。ペペがいなくても。確実で、スピードがあり、集中していた。カーサでのオサスナ戦でのみ、エラーがあった。シーズンで33試合にも出場というのは、そうそうないことだ。

アルベロア:ジョーカー。「もし僕がそんなにもたくさんの試合でプレイすると言われても、信じない。」と1月に彼は認めている。リバプールから400万ユーロでやって来て、30試合に出場。膝の負傷で何試合か欠場した。ペジェグリーニにとっては「ワイルドカード」で、右ラテラルとして17試合、左ラテラルとして13試合を戦った。

ガライ:サプライズ。ラモン・カルデロンによって契約が成立した選手で、再移籍させるという考えの下、この夏にやって来た。プレシーズンの間ペジェグリーニは、彼を間近で観察していた。ガライはチームに残っただけでなく、その安定性と流暢さとで皆を驚かせた。負傷離脱したペペの後を引き継いだが、わずかな乱れもなかった。19試合に出場。

マルセロ:予想外の成長。ペペのサポートがないにも関わらず(ペペはピッチの中でも外でもマルセロのガイドだ)、今シーズンは確実に大躍進した。スピード、チームへの貢献、これまでのシーズンよりディフェンス面のミスも減った。カカと並んで、7アシストはチーム最多。

メツェルダー:忘れられた存在。デュデクと同様、アルコルコナッソを経験した。わずか4試合でのみプレイ、うち2試合は国王杯。

ドレンテ:不在:わずか297分しかプレイせず。他に人がいないときにしかプレイできなかった。

シャビ・アロンソ:灯台。中盤の導き手。ボールを拾い組み立てる。30ヤードのパスを通すことができる唯一の中盤。34試合出場は、カシージャス、マルセロに次ぐ数。リヨン戦2nd legをサスペンションで欠場したことが......。

ガゴ:責任感による復活。シーズン当初は何試合か出場していたが、監督判断により消えた。1月にはチームを離れようとしたが失敗、W杯を見据えて1日2回のトレーニングに勤しんでいた。ラスの不行跡の後、ペジェグリーニはシーズン終盤に、ガゴを救い出した。

ラス:プラスからマイナスへ。昨シーズンのオールマイティなラス(フィジカル面での意)ではなかった。それでも、ペジェグリーニは彼を、スポルティング戦の日までは固定して使っていた。その日、後半に交替させられたことで、彼は不満を示して去った。以降、奇妙な負傷により、召集から消えた。

グラネロ:落胆。ヘタフェから取り戻された若きカンテラーノは、彼に期待されたものよりもかなり下回るプレイを見せた。30試合に出場、先発は20試合、痕跡を残すことはできなかった。

グティ:反逆の天才。このクラブでの彼の最後のシーズン、負傷と懲罰によりおそらくもっとも難しいシーズンであった。トレホンの男は、わずか10試合にしか先発しなかった。3つのアシストをするには十分。誰も、リアソールでのタコナッソを忘れることはないだろう。

カカ:消えていた。マドリーはカカのために6500万ユーロを支払い、しかしカカはそれに応えなかった。恥骨炎で、およそ3ヶ月に渡って戦列を離れる。スタメンとしては21試合に出場し、7アシスト。しかし決して信頼は得られなかった。

ファン・デル・ファールト:良い意味での驚き。夏の時点で、クラブはやっきになって彼を売ろうとしたが成功しなかった。このオランダ人は、離脱したカカに代わって、ペジェグリーニが探していたものを十分に与えた。ボールのタメ、タッチ、プレイビジョン。6ゴールを決めた。

ディアラ:痛みも栄光もなく。出場は512分だが、リヨン戦がそのうち90分を超える。それは誰をも驚かせた。ペジェグリーニは彼をローテーションに入れた。ボール回収の仕事はこなしたが、それ以上のものはない。

クリスチアーノ・ロナウド:マイナス(足首の負傷)からプラスへ。いくつかの酷いジェスチャーで、試合を離脱(ムティリガの鼻を折ったのと、ファンマの背後からのキックで、退場2回)。しかし最もデリケートな時期に、チームは彼の肩に託され、彼は常どおりの爆発力、力強さ、性質でチームを引っ張った。29試合に出場し、26ゴール。

イグアイン:確認。彼を確認するシーズンとなった。ピパは、夏には前線の戦力の中で最後尾にいたが、ピッチの中で先発の座を掴み取った。32試合に出場し27ゴール。その中でも、マジョルカ戦でのバセリーナは美しい。

ベンゼマ:行方不明。マドリーは彼に3500万ユーロを費やしたが、採算は取れず。街にもチームにもなかなか馴染めず、ペジェグリーニが幾度となく回してくれたチャンスに気を配ることに欠けていた。26試合に出場したが、先発は14試合のみ、ゴールは8。

ラウル:模範。彼は、控えとなった自身の状況を、生まれ持った気品を持ってどのように受け入れるかを知っていた。彼は、ほとんどの試合をベンチからスタートすることになり(先発は8試合)、しかし指示を出すのを止めることはなかった。彼が最も必要とされた日、足を痛めながらもゴールを決めた。それはラ・ロマレダ、彼が16歳でキャリアをスタートさせた場所だった。

デュデク:アルコルコナッソの被害者。わずか2試合でのみプレイ、それがマドリーのコパ・デル・レイでの冒険を終わらせるものだった。4被弾。
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ペペについても書いていただきたい。あと、グラネロ評はちょっと厳しくないか、と思った。全体に、最近の試合の印象が出てる感じがします。
でも逆に、最近の試合では失点が多く守備が落ち着かないでいたのに、トータルで言えば「堅牢なデイフェンス」になるのか...確かに例年に比べて、イケルが神化しないといけない状況は減っていたと思いますが。ディフェンスの半分近く、ピボーテの要が加入1年目だったことを考えると、守備は良くなっていたのかなあ。自信を持って「守備よかったです」とは、なぜか言えないけど。


ペジェグリーニ
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「君たちと共に働いたことを嬉しく思っている」
チリ人監督は、土曜日、選手たちにお別れを言った。マラガへと飛ぶ前の、最後のトレーニングセッションで。

「彼の言葉は、明らかにお別れだというように聞こえた。」
マドリーのロッカールームは、土曜日には、ペジェグリーニが来シーズンのチームの指揮を執らないだろうということを知っていた。ペジェグリーニは、バルデベバスでの最後のトレーニングを、マラガに出発する前に、チーム全体に言葉を贈るための場として選んだ。「私はただ、君たちと共に働いてきたことを嬉しく感じると、言いたいだけだ。」とペジェグリーニは始めた。

わずかにでも沈着さを失わず、いつもロッカールームを率いていたのと声のトーンも変わらず、監督はスピーチを続けた。「最終的に私の身がどうなるかはわからない。君たちも知ってのとおり、私の将来は不確かだ。しかし、君たちには知っていてほしい。君たちがやってきた仕事すべてを、私はとても嬉しく思っていることを。」そして締めくくりとして、シーズンを振り返った。「このシーズン、我々は非常にすばらしい得点、素晴らしいプレイ、素晴らしい数字を重ねてきた。アルコルコンでの打撃を除くがね...。」

話を終えた後、ペジェグリーニはいつもと同じように、物音も立てずロッカールームを去った。しかし、チームはすぐに、これがペジェグリーニの最後のスピーチなのだと気づいた。「監督は僕たちに対して、マラガのホテルでの試合前にも、試合の後にも話をした。でもそれは、土曜日のように、僕たちに感謝したりする個人的なものではなかったから。」 昨日そう言ったのは、マドリーのロッカールームでも権威のある声だ。

チームは昨日、シーズン最後のトレーニングを予定していた。しかし最終的に、これは中止された。それでもチーム全員が、バルデベバスにやって来た。選手たちは、リーガのタイトルを逃したという落胆の後で再びこの場所で一体となり、そしてそれぞれが、バカンスのためのトレーニングプランと、再びトレーニングに戻ってくる日を知ることになった。W杯出場選手を除いて、ロッカールームには7月12日に戻ってくることになる。スケジュールを知らされた後、選手たちはホルヘ・バルダーノとミゲル・パルデサの訪問を受けた。

全選手が揃った後、バルダーノはシーズン最後のスピーチをした。「この場を借りて、W杯に出場する選手たちに幸運を、そしてバカンスに向かう選手たちには良い時間を過ごせるようにと言いたい。」 バルダーノは真剣な表情だったそうだ。「力を蓄えてきてほしいと思っている。なぜなら来シーズン、我々にはさらにタフなシーズンがまっているからだ。マドリーのようなチームは、今シーズンのような空白のシーズン(タイトルがないという意味だと思う)を続けることは許されないのだから。」 話は短く終わり、5分もかからなかった。話したのはバルダーノだけで、パルデサも他の選手たちも、話に割って入ったり、「会長の右腕」の話が終わった後に話したりすることもなかった。
ペジェグリーニは、現在まだ直属の上司であるバルダーノの言葉を待ち続けていた。彼自身は何も付け加えなかったが、バルダーノから言及されることもなかった。クラブは、ペジェグリーニが来シーズンも続けないことを決定しているが、バルダーノはペジェグリーニとコミュニケーションをとるのに、興味を持つ人たちがいる中で、ましてロッカールームでというのは、最善のシナリオだとは考えなかった。(ここだいぶいい加減かも)

フロレンティーノ、チリ人と
一方で、フロレンティーノ・ペレスは昨日、新経済フォーラム(Foro Nueva Economio)のランチョンミーティングで、チリのセバスチアン・ピニェラ大統領と偶然出会った。チリの大統領は、ペジェグリーニを自身の国(チリ)の代表監督として見たいだろうかと質問し、マドリーの会長はいたずらっ気のある笑顔で逃げた。「私は、ペジェグリーニがレアル・マドリーで良いポジションに着けなかったことを残念に思っている。いつか、彼はチリの代表監督になるだろう、絶対に。」 ピニェラもまた、彼の同胞であるペジェグリーニが、来シーズンのベルナベウのベンチに座らないだろうということを思い、そうコメントした。
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最終節の2日目

2010-05-18 06:38:50 | football
マドリーの最終日
いつもどおり10時30分からのトレーニング。とはいっても、室内での調整のみで終わったようです。ピッチでペジェグリーニが指揮する最後のトレーニングであったはずだがキャンセルされたのだ、とMARCA。また、ホルヘ・バルダーノが、選手たちを訪問し、1年間の労をねぎらったとのこと。
この後は、バカンスをスタートする選手たち、W杯に向けた準備に入る選手たちと分かれます。ラウルはしばらくリハビリ継続だろうか。

夏の予定はまだ何にも決まっていません。再集合日も集金ツアーも何も。ペジェグリーニか、そうでないかも。とりあえず、CLファイナルのホストというクラブ的ビッグイベントがあり、いろいろ動くのはその後だろうと思います。


全日程終了

 1(99)バルセロナ
 2(96)レアル・マドリー
 3(71)バレンシア
 4(63)セビージャ
----------------------↑CL
 5(62)マジョルカ
 6(58)ヘタフェ
----------------------↑EL
 7(56)ビジャレアル
 8(54)ビルバオ
 9(47)アトレチコ
10(47)デポルティーボ
11(44)エスパニョール
12(43)オサスナ
13(42)アルメリア
14(41)サラゴサ
15(40)スポルティング
16(39)ラシン・サンタンデール
17(37)マラガ
----------------------↓Segunda
18(36)バジャドリ
19(36)テネリフェ
20(34)シェレス


セグンダ行きは、オサスナと引き分けるのが精一杯だったシェレス、後半ロスタイムに失点したテネリフェ、カンプノウではさすがに厳しかったバジャドリ。ラシンは最後カーサで勝利し、脱出。マラガは降格圏から1ポイント差での残留で、もしマドリーが勝ち越してバレンシアがロスタイムにゴールしたりしないでいたら、両クラブの運命は入れ替わっていたわけですね。(ポイント並んでいたらどうなったんだろう?)

マドリーには、「最後くらいきっちり勝てよな」と思わないでもありませんでしたが、張りつめた表情で試合を見つめるフェルナンド・サンスのギリギリの様子を見ていると……。フェルナンド・サンス、ピッチを見る視線が、フィールド全体を見るように忙しなく左右に動いてましたが、あれはやっぱり、元選手だからなんだろうなあ。残留が決まった瞬間に緊張の糸が切れたかのようにがっくり脱力、よりによってフロレンティーノ・ペレスに励まされる様子を見て、マラガが残れる展開になったのも、これはこれで良かったんだな、と思った。


マジョルカ
あまり詳しく読んでいないのですが、マジョルカにUEFAのコンペティションに参加するライセンスが下りた模様。クラブの財政状況の問題で、許可が下りないのでは、という話もあったようですが、これで無事に来シーズンはELに出場することができます。


シャンパンまで用意してたんだなあ……