団塊の世代の世間話

60年を生きてきた思いを綴った「ゼロマイナス1 団塊の世代の世間話」を上梓し、その延長でブログを発信。

飯島愛の早すぎる死

2008-12-27 09:40:58 | Weblog
 飯島愛が死んだ。36歳の早すぎる死だった。
 芸能界を引退したのだから、とやかくいう筋合いはないのだが、彼女の履歴は尊敬に値するだろう。
 最初はアダルトビデオに出演していた。現在でもケーブルテレビのアダルト系の放送で流されることがある。
 その後、12チャンネルの深夜番組に出演して、Tバックを見せるタレントとして売り出した。この頃でも、けっこう私生活が乱れていて、遅刻はするわ、非協力的な態度はとるわで、共演者から顰蹙を買ったりして、いずれは消えるタレントだろう、と思われていた。
 それが、あれよあれよと人気者になり、最後はフジテレビの日曜日の看板番組の進行役をやっていた。バラエティでは活躍して、ちょっと斜めから見る個性的なコメントが人気を呼んだ。
 そして引退。なにをしていたのかは知らないが、彼女の以上の経歴を見ると、タレントとしてサクセスストーリーのひと言に尽きる。
 かつて日活のロマンポルノ女優からふつうの女優になった白川和子、美保純などがいる。ストリッパー上がりのあき竹城もいる。アメリカではポルノ男優から映画俳優になったロッキーのシルベスター・スタローンがいるが、日本でアダルトビデオの女優上がりがテレビタレントになった例は絶無だろう。
  そうした過去の後ろめたさを反対に武器にすることによって、稀有なタレントとして活躍できたのだろう。彼女は苦労している、いろいろと経験もしている、だからコメントに重みがある、という風に視聴者から受け取られたのではないか。
 並みの女優がもっともらしいコメントをいっても、なにも知らないお嬢様が偉そうに、と視聴者から反発を食うだけだ。そこが飯島愛は違った。
 それにしてもなぜ引退したのだろうか。やはり自分という者を知っていたのだろう。テレビタレントとしては頂点を極めた。よくここまで這い上がったという意識が、反対に次の目標を見失う結果になったのではないか。
 あと10年ぐらいは同じような仕事はこなせるが、そこになにが残るのか。お金に余裕があるうちに、本当に自分がしたいことを見つけたい、という気持ちになったのだろう、と思う。
 それにしても、孤独死とは無残だった。結婚をしていれば、そんな死に方はしなかったろう。ひとりで生きる怖さを彼女の死が教えている。

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