腹囲85cm、女性なら90cmというのが、メタボの基準だった。ところが厚労省の専門家が、根拠のない数値だったとの調査結果を発表した。
しごく当たり前のことで、こうした数字がひとり歩きすることが問題だった。末端の担当者は、それぞれの人間を見ずに、ただ腹回りだけを問題にした。予防医学という大義名分によって、メタボを敵視し、痩せろの大合唱となってしまった。
しかし人間には個人差というものがある。小柄な人もいれば大柄な人もいる。太り方も人それぞれで、腹だけが出ている人もいるし、固太りの人もいる。
そうした個人差をまったく無視した指針だった。厚労省が早めにこうした結果を発表したのはよかった。
最近の診療で気になるのは血圧だ。これも昔はかなり幅が広かったが、現在は130と80だ。多くの疾患の原因を高血圧に求めている。血圧を下げれば、発症を予防できる、と盲信に近い医学的な常識になっている。
私のことをいえば、高校時代から150と100の高血圧体質だった。現在、心臓も悪く3種類の降圧剤を飲んでいるが、相変わらず若干の変動はあるものの150と100なのである。
降圧剤が効かないのか、体質に変化がないのか、その理由は分からないとしても、これもまた個人差であるのだろう。
それをなんでも予防措置として、一定の安全レベルに下げることが本当に正しい医療なのか。専門家にいわせればまた違った意見があるだろうが、もっと個人差を認めた医療ができないかと思う。
血糖値もそうである。一定のレベルから上は全部、糖尿病である。しかし最近では、遺伝子の差異によって血糖値の数値も変動することがあり、一概に数字だけで糖尿病とはいえない、という発表もあった。
そうした個人差を見ないで、一様に薬を投与すれば、医療費も膨れ上がろう。ただ個人差をどう評価するのかむつかしい問題はある。
5年以上前に入院し、それから通院しているが、当時の薬の処方箋と現在のものがまったく変わっていない。
ふつう薬を飲むのは治療である。薬で治ると思うから飲むのである。それ以上悪くなるのを防いでいるという面もあるかもしれないが、それがずっと同じ薬で、減りも増えもしない。じゃあ、いちど減らして結果を見てほしい。
減らしても数値が変わらなければ、減らしたままでいいだろう。そういうことを医者は勧めない。ただ以前からの処方を踏襲しているだけだ。この病院は担当医がころころと代わり、それだけ処方薬を変えないほうが問題が起きないと思っているのだろう。
たから患者から、薬の必要性、量についての疑問などをぶつける必要がある。それで減った薬もあった。
こんなことで医療費が削減できるのか。厚労省はもっと処方薬までの実態を把握して、政府はそうした視点で事業仕分けをしなければならない。
カメラ・写真、フォトギャラリーの動向に興味のある方は「Web写真人」をご覧ください。また拙著「団塊の世代の世間話」の案内ページにもアクセスできます。「Web写真人」(http://shashingin.web.infoseek.co.jp)で検索できます。アクセスをお願い申し上げます。首都圏のフォトサロン/ギャラリー一覧を掲載。http://www.blogmura.com/ にほんブログ村
しごく当たり前のことで、こうした数字がひとり歩きすることが問題だった。末端の担当者は、それぞれの人間を見ずに、ただ腹回りだけを問題にした。予防医学という大義名分によって、メタボを敵視し、痩せろの大合唱となってしまった。
しかし人間には個人差というものがある。小柄な人もいれば大柄な人もいる。太り方も人それぞれで、腹だけが出ている人もいるし、固太りの人もいる。
そうした個人差をまったく無視した指針だった。厚労省が早めにこうした結果を発表したのはよかった。
最近の診療で気になるのは血圧だ。これも昔はかなり幅が広かったが、現在は130と80だ。多くの疾患の原因を高血圧に求めている。血圧を下げれば、発症を予防できる、と盲信に近い医学的な常識になっている。
私のことをいえば、高校時代から150と100の高血圧体質だった。現在、心臓も悪く3種類の降圧剤を飲んでいるが、相変わらず若干の変動はあるものの150と100なのである。
降圧剤が効かないのか、体質に変化がないのか、その理由は分からないとしても、これもまた個人差であるのだろう。
それをなんでも予防措置として、一定の安全レベルに下げることが本当に正しい医療なのか。専門家にいわせればまた違った意見があるだろうが、もっと個人差を認めた医療ができないかと思う。
血糖値もそうである。一定のレベルから上は全部、糖尿病である。しかし最近では、遺伝子の差異によって血糖値の数値も変動することがあり、一概に数字だけで糖尿病とはいえない、という発表もあった。
そうした個人差を見ないで、一様に薬を投与すれば、医療費も膨れ上がろう。ただ個人差をどう評価するのかむつかしい問題はある。
5年以上前に入院し、それから通院しているが、当時の薬の処方箋と現在のものがまったく変わっていない。
ふつう薬を飲むのは治療である。薬で治ると思うから飲むのである。それ以上悪くなるのを防いでいるという面もあるかもしれないが、それがずっと同じ薬で、減りも増えもしない。じゃあ、いちど減らして結果を見てほしい。
減らしても数値が変わらなければ、減らしたままでいいだろう。そういうことを医者は勧めない。ただ以前からの処方を踏襲しているだけだ。この病院は担当医がころころと代わり、それだけ処方薬を変えないほうが問題が起きないと思っているのだろう。
たから患者から、薬の必要性、量についての疑問などをぶつける必要がある。それで減った薬もあった。
こんなことで医療費が削減できるのか。厚労省はもっと処方薬までの実態を把握して、政府はそうした視点で事業仕分けをしなければならない。
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