最近読んだミステリーで、まだまだ小説が楽しめる自分を発見して喜んでいる。ここのところ、つきがないのか、買った本があまり面白くなく、途中で投げ出すことが多かった。
もっとも、評判が高いからとか、ベストセラーだから、という小説ではない。多くは古書店で買ってきた文庫本である。
たまたま手にして面白そうだから、という勝手な理由で購入したものだ。その当たり外れが多いと、なんとなく読まなくなってしまうものだ。
ところが、古書店のワゴンセールで100円で買ったミステリーが抜群に面白く、読み耽るようにして読んでしまった。そのミステリーはスウェーデンの作家ヘニング・マンケルの『殺人者の顔』。クルト・ヴァランダー警部シリーズの1作目である。
それで気をよくした。まだ小説を読む気力が残っているという思いを強くした。つまり面白い本に出会わなかったのではなく、自分の興味が小説から離れてしまったのではないか、という恐れがあった。
別に面白い本がなくても、困ることはないが、我々の世代はテレビに育てられはしたが、やはり本で育ったように思う。
これまでいろいろな作家の本を読んできた。ある時期から、日本の作家ではなく翻訳ものを多く読むようになった。多くはミステリーだが、それなりに面白く読んできた。しかし最近は前述のような有り様になっていた。
どうして楽しめなかったのか。それを『殺人者の顔』から考えると、主人公の視点で描かれていること、主人公に共鳴する部分が多いことがあげられる。
ストーリーが面白いことはいうまでもないが、この2つが大事なポイントだった。最近、女性作家が進出し、女性の主人公が多くなっているが、やはり思い入れが弱いような気がする。私なら50~60代の男の主人公がくたびれながらもがんばっていく、という設定がいい。
どうやらこれを忘れていた。次に買ったのが『フロスト日和』。分厚い文庫本だが300円程度だった。こちらは多視点で描かれめまぐるしいが、主人公の魅力は大きい。
やはり齢をとってくると、わがままになるようで、読む小説も自分の好きな設定を選ばないと楽しめず読破もできなくなったが、好きな設定ならまだまだ十分に小説が楽しめる資質が残っている自分を思い直した次第だ。
「60からのマイソング55」を配信中。毎日曜日にhttp://ameblo.jp/shiratorimn/にアップロードしています。エッセーで書いた歌は「団塊SONGS」(検索)で聴くことができます。また「Web写真人」でも検索できます。URLはhttp://shashingin.web.infoseek.co.jp
もっとも、評判が高いからとか、ベストセラーだから、という小説ではない。多くは古書店で買ってきた文庫本である。
たまたま手にして面白そうだから、という勝手な理由で購入したものだ。その当たり外れが多いと、なんとなく読まなくなってしまうものだ。
ところが、古書店のワゴンセールで100円で買ったミステリーが抜群に面白く、読み耽るようにして読んでしまった。そのミステリーはスウェーデンの作家ヘニング・マンケルの『殺人者の顔』。クルト・ヴァランダー警部シリーズの1作目である。
それで気をよくした。まだ小説を読む気力が残っているという思いを強くした。つまり面白い本に出会わなかったのではなく、自分の興味が小説から離れてしまったのではないか、という恐れがあった。
別に面白い本がなくても、困ることはないが、我々の世代はテレビに育てられはしたが、やはり本で育ったように思う。
これまでいろいろな作家の本を読んできた。ある時期から、日本の作家ではなく翻訳ものを多く読むようになった。多くはミステリーだが、それなりに面白く読んできた。しかし最近は前述のような有り様になっていた。
どうして楽しめなかったのか。それを『殺人者の顔』から考えると、主人公の視点で描かれていること、主人公に共鳴する部分が多いことがあげられる。
ストーリーが面白いことはいうまでもないが、この2つが大事なポイントだった。最近、女性作家が進出し、女性の主人公が多くなっているが、やはり思い入れが弱いような気がする。私なら50~60代の男の主人公がくたびれながらもがんばっていく、という設定がいい。
どうやらこれを忘れていた。次に買ったのが『フロスト日和』。分厚い文庫本だが300円程度だった。こちらは多視点で描かれめまぐるしいが、主人公の魅力は大きい。
やはり齢をとってくると、わがままになるようで、読む小説も自分の好きな設定を選ばないと楽しめず読破もできなくなったが、好きな設定ならまだまだ十分に小説が楽しめる資質が残っている自分を思い直した次第だ。
「60からのマイソング55」を配信中。毎日曜日にhttp://ameblo.jp/shiratorimn/にアップロードしています。エッセーで書いた歌は「団塊SONGS」(検索)で聴くことができます。また「Web写真人」でも検索できます。URLはhttp://shashingin.web.infoseek.co.jp