団塊の世代の世間話

60年を生きてきた思いを綴った「ゼロマイナス1 団塊の世代の世間話」を上梓し、その延長でブログを発信。

後を絶たない盗撮

2014-08-07 15:17:28 | Weblog
 盗撮事件が後を絶たない。毎日のようにある、というのは異常事態だが、そういう感覚はあまりない。やったやつが悪い、という決め付けで終わってしまっている。
 盗撮が悪いのか悪くのないのか、という議論はできないにしても、盗撮は昔でいえば出歯亀である。英語でいえば、ピーピングトムであり、まあ、覗きなのである。
 温泉場で女湯を覗いても、あまり周りは騒がなかった。見つかっても、女性がお湯をかける程度で、その場でたいていは終わっていた。
 ところが、いまや警察沙汰である。捕まるほうも、警官や自衛官、教師などの公務員が多いのも特徴であるが、多くは初犯で説諭で終わっているのだろうが、そのあとの職場で白い眼に耐えられるのかが問題である。
 どうして出歯亀の延長である盗撮が、それほど問題になるのだろうか。やはり誰もがデジカメやスマホを持っていて、いつでも撮れる状態にいることによって、魔が差してしまうのだろう。
 エスカレーターの前に、ミニスカートの若い娘がいる。昔なら、ちょっと腰をかがめて、ちらりと下着を見て、おっ、得した、という程度で済んでいたものだ。
 いまは、これをしないで、手にスマホを持って、ミニスカートの中を狙って撮影するわけだ。問題はその画像が保存されていまうことで、保存された画像はネット上に拡散もするし、本人のコレクションに加えられて残ってしまう。
 これが盗撮の重大性なのだが、むろん撮られた女性に直接的に迷惑をかけているわけではない。これが痴漢とは決定的に違うところだが、犯罪のレベルでいえば、同じように見られるようになってしまった。
 盗撮が悪いのは分かっているとしても、これほど多いというのは、男が本来持っている劣情を刺激するものがそこにあるのだろう。
 それなら、男が悪いだけでなく、劣情を煽るような格好で歩いている女性も、また非はあるのではないか、という議論は成立しよう。
 その点について言及した議論はあまり聞かない。せめてミニスカートはやめて、パンツを履けば盗撮の被害からは免れる。ジェンダーフリーの闘士の方々は、声高に叫んでもいいのではないか。それで救われる男も多いだろう。
 ただミニスカートを身につけて闊歩する女性の多くは、自らの女らしいさを誇示しているわけで、美人でスタイルもいい。ならばジェンダーフリーの敵だから、やっぱりうまく収まらないだろう。
 そもそもミニスカートの中を撮ったとしても、さほど鮮明な映像は撮れないだろうし、色気のない厚手のパンツということもある。しかし撮る時の脳が灼けるようなライブ感覚はくせになるかもしれない。
 多くの犯人は、魔が差した程度だから、すぐに認めて謝る。しかし常習者は最後までしらを切るようだ。前者と後者の違いは天地ほどの開きがある。常習者は盗撮が生きがいであり、累犯となる可能性は高い。
 どうやって盗撮をなくすか。男からも女からも真剣に考えなればならないことは確かだ。

 エッセー「団塊SONGS」を配信中。原則的に隔週の日曜日にhttp://ameblo.jp/shiratorimn/にアップロードしています。エッセーで書いた歌は「団塊SONGS」(検索)で聴くことができます。カメラと写真の情報は「Web写真人」で。URLはhttp://shashinjin.digiweb.jp