創作小説屋

創作小説置き場。BL・R18あるのでご注意を。

(BL小説)風のゆくえには~R18・リベンジ

2015年06月18日 12時41分08秒 | BL小説・風のゆくえには~ R18・読切

BLのR18です。大丈夫な方だけどうぞ。


基本情報。

渋谷慶:小児科医。身長164cm。中性的で美しい容姿だけど性格は男らしい。
桜井浩介:教師。身長177cm。見た目ごくごく普通。優しそう。


二人は高校2年生の時からの付き合いです。今は一緒に暮らしています。

風のゆくえには~R18・負傷中の…」で、右手負傷中の浩介に速攻でいかされてしまった慶さん。悔しいのでリベンジするそうです。

本編ボチボチ書いているのですが暗いので、しばしこちらに逃避します。
今回も浩介視点で。



-----------------



『風のゆくえには~R18・リベンジ』



「明日リベンジな」

と、言っていたけれども、帰宅した慶はあまりにも疲れ果てていて、とてもそんな状態ではなかった。

 ただでさえ月曜日は患者数も多いのに、今はインフルエンザが大流行中らしく、病院内は戦場のようだったそうだ。

 帰るなり、「全身菌まみれな気がする……」と言って早々に風呂に入り、夕食もまだなのに、気がついたらソファーで眠ってしまっていた慶。寝顔は本当に天使そのものだ。愛おしさでいっぱいになりながら抱き上げ、ベッドに運ぶ。それでも起きない。相当疲れているようだ。慶は明日休みなので(慶は基本的に日曜と火曜が休み)、ゆっくり眠っていてほしい。


「…………?」
 いつもと違う感じがして目を覚ました。左手を泳がせてみて異変に気がつく。慶がいない。
 時計を見る。まだ6時前……外は薄暗い。
 
「………慶?」
「あーごめん。起こしたか」

 リビングから現れた慶が、するりとベッドの中に入ってくる。

「どうしたの?」
「昨日、歯磨かないで寝ちまったから今磨いてた」
「あ、そうか」

 考えてみたら、慶は食事もとっていない。仕事中にカロリーメイトを食べた、とは言っていたけれど…。

「悪いな。昨日、おれのことここまで運んでくれただろ」
「うん」

 少し冷えてしまっている体を布団の中でぎゅうっと抱きしめる。
 ああ、愛おしい……。

「まだ6時前だから、お前、あと1時間は寝られるけど……」
「うん」
「寝るか?」

 言いながら、慶の唇がおれの喉仏のあたりに吸いついた。寝るかって、そんなんされたら……

「そんなんされたら、寝てても起きるよ」
「みたいだな」
「………っ」

 慶の細い指が、パジャマの上からおれのものをまさぐりはじめた。そんなんされたらホントに起きるって。

「慶……」
「リベンジ、だよ。リベンジ」
「え、今から?」

 こんな朝っぱらから?!

「大丈夫。一時間あるからな。そっこーでいかせるっていっただろ」
「そ………っ」

 ごそごそと慶が布団の中にもぐりこんだ。おれのパジャマのズボンをおろしながら、下腹部に舌を這わしてくる。素直に反応して固く起き上がってきたおれのものの先を、細い指が辿ってくる。軽く爪を立てられ、ビクリとなる。慶は布団の中にいるので何をしているのか見えない。布団だけが人の形にこんもりと盛り上がっている。……が、

「苦しいっ。暑いっ」
 途中で布団がバサッとめくられた。

「け、慶?」
「布団の中あちーし息がくるしいっ」

 慶の顔が赤くなっている。か、かわいい……っ。

「けいー」
 手を伸ばしその赤い頬に触れようとしたところ、

「だーかーら、お前何もすんなっ」
 伸ばした両手をつかまれ、上にあげさせられた。
 ぶーっとふてくされてみせる。

「右手はともかく、左手はいいじゃんー」
「ダメ。お前絶対右手も出してくるに決まってる」
「えー……、え、なに?」

 ぐるぐるぐると白いものが目の前を舞っている。これは……包帯?

「右も左も禁止」
 おれの胸の上に座った状態で、慶がおれの右手の包帯を一回取り、右手首と左手首をくっつけてまたまき始めた。さすが現役医師。巻き方が早い。

 ……ん? って、え? こ、これは……っ。

 両手首を縛られた自分を客観的に思い、はっと気がつく。

「これ、ある意味……緊縛プレイ的な?」
「………ち、違うからなっ」

 言いながら、ばあっと慶が真っ赤になった。か、かわいすぎる……。

「こうしておけば、右手使えねえだろっ。だから……っ」
「うんうん。使いません。使いません」

 ニヤニヤが止まらない……。
 慶が怒ったように、おれの両頬をつねってくる。

「お前、そのニヤけた面やめろ。ムカつく」
「だって、慶があまりにもかわいすぎて……」
「かわいい言うなっムカつくっ」

 両頬をおさえられ、唇を重ねられた。唇を軽く噛まれる。舌をからめとられ、強く吸われる。

「うー……」
 今、ぎゅうっと抱きしめたいのに、それができなくてもどかしい。
 もどかしさの反動で、下の膨張率が跳ね上がってくる。

「寒くないか?」
「だいじょぶ……」

 パジャマの下を脱がされ、スースーしているけれど、それどころではない。
 ゆっくりとしごかれながら、丁寧に足の付け根に舌が這ってくる。気持ち良すぎる……。

 慶の綺麗な顔……見惚れてしまう。

「慶……」
 怒られない程度に足をずらし、慶の股間にあててみる。……固くなってる。

「あー慶の触りたいー……」
「うるせえよ」

 慶は冷たく言ったが……

「いや、ああ、そうだな」
「え?」

 顔をあげて、ニッと口の端をあげた慶。

「おれもいきたくなってきた」
「え?!」

 そ、それは……っ。

「ちょっとまて」

 慶は器用に左手でおれのものをしごき続けながら、右手で自分のパジャマの下を脱いだ。
 それから……唾液をたっぷり含んだ口でおれのものを奥まで咥える。

「……う」
 唸り声みたいな変な声が出てしまった。ビクビクっと体が反応してしまう。

 そんなおれを目を細めて見下ろしながら、慶が腰をあげた。
 ゆっくりと慶の中に入っていく。いや、入っていくというより、おれが捉えられていく感じ……。

「慶……っ」

 慶の計算しつくしたような腰使い……根元まで咥えこんだかと思うと、抜ける寸前まで引き抜かれ、抜けそうなところでまた奥まで、というのを繰り返され、頭がおかしくなりそうになる。その最中に、慶の大きくなったものが、上下運動につられ下腹部に当たってくるのもまたたまらない感触で……。

「待って……こ……このままじゃ、中に、出ちゃう、から……っ」
 正常位とか後背位とかであれば、自分で調節して出る寸前に引き抜くことができるけれど、騎上位ではいかんともしがたい。やめるかゴムをつけるか何とかしないと、あとから慶が大変になる……っ。

「け、慶、ダメだって……」
「じゃ、やめるか」
「え」

 頂点に行きかけたところであっさりと引き抜かれた。行き場を失ったおれのものだけが奇妙にそそり立っている。

「あ……」
 いやいやいやいや、そうなんですけど……そうなんですけどーーーっ。

「……その顔」
 ぷっと慶がふきだした。

「お前、ほんとおもしれえな」
「………」

 ちっとも面白くない!! 

「もーっ慶ーっ意地悪ーっ」
「お前がダメだって言ったんだろ」

 くつくつと笑いながら、慶はもう一度、手でおれのものをしごきはじめてくれた。おれは気持ちいいけど……

「でもそれじゃ慶が全然……」
「ようは中に出さなきゃいいんだろ?」
「うん……だからゴム……」
「取りに行くのめんどくせー」
「もう、慶、そこのクローゼットの……、え」

 何? この感じ……

「慶……?」

 慶の眉が快楽のために寄せられている。
 中には入れず、入口のあたりで擦る感じ……。揺れ動くたびに、お互いのものがこすれ合う……。

「あ……」
 なんだろう、フワフワとしたような……頭の中が真っ白になっていくような……

「浩介……」
 慶の切ない目が近づいてくる。もう、我慢できない。

「お願い……手、取って……」
「……右手は使うなよ?」

 しゅるる……と包帯がほどかれ自由になる手。

 慶がおれからおりて横に寝そべる。足を絡ませながら、お互いのものを掴む。
 おでこをくっつけて、お互いの息遣いを感じながらしごき合い、そして……

「…………っ」
 我慢の限界で、おれのものが放出された。慶の引き締まった脇腹のあたりに乳白色のものが飛び出す。

「………やった」
 慶が小さく笑った。

 え? 何が、やった?

 という疑問はとりあえず横に置いて、慶の破裂寸前のものをぎゅっとつかみ激しく動かす。

「……あ……」
 すぐに、吐息と共に、慶のものも吐き出され、勢いをなくしていく……。

「あー……気持ち良すぎた……」
 燃え尽きてつぶやくと、慶がバシバシとおれの腕をたたいてきた。

「おれの勝ちな?」
「勝ち?」

 なんの話?

「だーかーらー、お前の方が先にいっただろっ」
「ああ……それ」

 だから、「やった」って言ったのか……。
 
 慶は子供みたいに頬を膨らませている。

「ああ、それ、じゃねーよっ。リベンジっていっただろっ」
「うんうん。慶さまの勝ちでございます。かないません。ホントに」

 ホントに、かなわない。

「お前ばかにしてんだろ」
「してないしてない。大好き。だーいすき」
「うるせーよ」

 慶はムッとした顔をして、サイドテーブルの上のティッシュで残骸をざっとふき取り、立ち上がると、

「洗濯したいけど、その前に風呂入るぞ。さっさとこい」
「はーい」

 上はパジャマ、下は何も着ていない慶の後ろ姿……そそられる。
 我慢できず、後ろからぎゅううっと抱きしめた。

「なんだよ?」
「お風呂で二回戦する?」
「……ばーか」

 脇腹をつねられる。

「しねーよ」
「えー」
「もう6時半過ぎてる。時間気にしながらやりたくねーよ」
「……確かに」

 あーあ。おれも休みだったら良かったのに。そうしたら一日中イチャイチャして過ごすのに……

 おれの気持ちを読んだかのように、慶はぎゅっと腰に手を回してくれ、

「まあ……お前が今日、早めに帰れたらな」
「えっ。うん! やった!」

 愛おしい慶を抱きしめる。
 慶がいつもより優しいのは、怪我をしているからだろうか。それならば7針縫ったかいがあったというものだ。治る前に慶の優しさを堪能しておこう。

「速攻で帰ってくるからね!」
「ちゃんと仕事しろよ?」

 苦笑気味に言う慶。
 ああ、愛おしい。今日帰ってからが楽しみだ。


----------------------------


以上終了。
単なる日常生活的な……。ホントになんのやまもおちもいみもないお話でございました。
作中は2月下旬なので寒いです。


にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へにほんブログ村
BLランキング
↑↑
ランキングに参加しています。よろしければクリックお願いいたします。
してくださった方、ありがとうございました!

「風のゆくえには」シリーズ目次 → こちら
「あいじょうのかたち」目次 → こちら

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする