『病気など特別な事情がないのに、1か月以上性交渉がないカップル』
と、いうのがセックスレスの定義らしい。
「最後にしたのは……16日の夜」
そう考えると、まだ20日しか経っていないのだから、セックスレスとはいえない。でもあと10日したら定義に当てはまることになる。
「でも最後の時は、3回して4回目までやろうとしてたくらいだから、その分期間延長でも……」
「渋谷先生?」
「わわわっ」
いきなり後ろから声をかけられ、持っていた卓上カレンダーをあたふたと取り落してしまった。
「大丈夫ですか?」
冷静にカレンダーを拾ってくれたのは、看護師の谷口さん。この子にはなんだかいつもみっともないところを見られているような……。
「ありがとう……。何かあった?」
「先生にお客様です。ちょっと騒ぎになってます」
「……へ?」
なんだろう? と廊下に出ると……オーラ出まくりの長身の女性が立っていた。看護師や職員さんたちが遠巻きに見ている……。
「あ、慶くーん」
おれをみとめると、ひらひらと手を振ってきたあかねさん。浩介の友達。元舞台女優。現在中学校教師。
「あかねさん……」
「近くまできたから寄ってみたの。休み時間とかってあるの?」
「いや………」
もう終わった……と言いかけたけれど、
「渋谷先生、お昼休み結局全然休んでなかったじゃないですかっ」
「どうぞ、せっかくなので行ってらしてください!」
看護師さんたちが口々に言ってくれたので、お言葉に甘えることにする。
奥さんだと思われているようで、お似合いね~という声があちこちから聞こえてきて、思わずムッとする。どこがお似合いだ。あかねさんの方が背も10cm高いし、芸能人オーラもあるし、とてもじゃないけど釣り合わない、と思う。
そんな外野の声など全く気にならない様子のあかねさんは、「結構大きい病院ね~」と感心しながら歩いている。あかねさんは風邪を引かない体質らしく(そんな感じがする……)、病院もめったに行かないからもの珍しいのだそうだ。
缶コーヒーを買って、中庭の見えるテラス席に出る。天気が良くないこともあってちょうど誰もいない。
たぶん、まわりには聞かせられない話をされる、気がする……。
あかねさんはコーヒーを一口飲むと、真面目な顔をしてこちらを向いた。
「午前中、浩介に呼び出されたの」
「…………」
やっぱり……。
「そうとう参ってたわよ。話してる間、ほとんどテーブルに突っ伏してたくらいに」
「……………」
何をやってるんだあいつは。
「おれは普通にしてる……つもりなんですけど」
「どうしても距離ができる、んですって」
「……………」
そう言われても……。
「距離を作ってるのは浩介だけどね」
「え」
あかねさん、人差し指でこめかみのあたりを押さえると、んー……と迷ってから、
「これから話すこと、浩介には内緒にしてくれる?」
「え、あ、はい!」
思わずがっついて肯くと、あかねさんはまだ、んー……といいながら、
「12年前、浩介が日本を離れた本当の理由って、慶君知ってる?」
「本当の理由……」
おれには「自分の可能性を試したい」とかカッコいいこと言ってたけど……
「親と距離を取りたかったってことなのかな、と……」
「そうね……まあ突き詰めるとそうなるんだけど」
あかねさんは、またまた、んーーーと唸りながら、
「一番の理由は、慶君のため、だったのよ」
「おれの……ため?」
どういうことだ?
あかねさんは、まだ話すことを躊躇しているようで、うんうん唸っていたけれど、観念したように言葉を継いだ。
「あのころ浩介、このまま日本にいたら、慶君をどうにかしちゃうかもしれないって悩んでて」
「え?」
どうにか? 何の話だ??
「んー……健全な精神の持ち主の慶君には理解しがたいかもしれないんだけど……」
「…………」
「浩介、ご両親との確執で追い詰められてて……。その影響で、慶君に対する独占欲もえげつないものになっていってて」
「…………」
えげつない? そんなこと感じたことなかったけど……。
「今、浩介、カウンセリング、通い始めたのよね?」
「は、はい」
毎週土曜日の午後に行くことになった。今日もちょうど今頃終わったころだろうか。今日で3回目だ。
「なんかその影響で、昔のこととか色々思いだしちゃってるみたいね」
「…………」
「こわいんですって」
こわい?
「慶君に触れるのがこわいって。傷つけてしまいそうで」
「………何をいまさら」
なんなんだ。なんなんだ一体……。
無性に腹が立ってきた。触れるのがこわい、だと?
そういえば、おれに触れると黒い染みができるだのなんだのいってたな。
だからずっと触れてこなかったっていうのか? それは大丈夫っていったじゃねーかよ。腹立つな。
でも一番腹が立ってる理由はそこじゃなくて……
「『ムカつく。浩介、なんであかねさんには話してるんだ』って思ってるでしょ」
「!」
心の中を読まれて、飛び上がる。あかねさん、超能力?!
「いや、その……」
「浩介にとって私は鏡なのよ。私達すごく似てるから、気持ちを理解することができる」
慶には分からない、と言われたことを思い出し、ギクリとする。
そう。おれは、浩介の気持ちを分かってやれない……。
「でも、慶君も鏡なの」
あかねさんの真剣な声。
「慶君は自分の理想を映し出してくれる鏡。慶君に写る自分だけは好きになれるって、昔から言ってた」
「……………」
それはおれも昔言われたことがある……。
「浩介は、自分の醜い部分を慶君に見せたくないのよ」
「それは……」
「きっと慶君だったら、浩介のそういう部分も受け入れられると思うわよ? でもそういう問題じゃないのよね」
「……………」
あかねさんが、ふうっと大きくため息をついた。
「相手のすべてを理解して受け止めるのが本当の愛情、自分のすべてをさらけ出せるのが本当の愛情、……みたいな話、よく聞くけど、それって人それぞれだと思うの」
「本当の……愛情」
「まあ、私は、綾さんにぜーんぶさらけ出してめちゃめちゃ楽になったけどね。でも、浩介は違う」
はっきりと言いきるあかねさん。
「今の浩介は、自分の中の黒い部分を慶君に知られたら、生きていけないわよ。慶君に写る自分の姿に救いを求めてるんだもの」
「………………」
浩介……。
おれは……おれはどうすれば……。
「あかねさん……。おれは何をすれば……」
「何もしなくていいと思う」
あっさりとあかねさんが言う。
「慶君は慶君でいてくれればいいのよ」
「でも」
「私が今日きたのは、浩介、今ビビっちゃってるけど、慶君はいつも通りでいてあげてってこと言いたかったからなの」
いつも通り……いつも通りって……。
「じゃ。そういうことで。私がきたことは内緒にしてねー」
「は、はい……」
会った時と同様にひらひらと手を振っていってしまったあかねさん……。
その後ろ姿を見つめながら、うーん……と唸ってしまう。
最近の浩介は、年度末年度初めで忙しい、といって帰ってくるのも遅いし、帰ってきてからも何かしらしていて、ゆっくりと話をする時間もない。それが本当に忙しいからなのか、おれと話したくないから忙しそうにしているのかは分からない。でも、今の話を聞くと、後者である可能性は高い……。
「いつも通り……」
そうだな。いつも通り……いつも通り、やってやろうじゃねえか。
即座に電話をかける。数回のコールのあと、浩介が出た。
「慶?」
ちょっと怯えたような泣きそうな声……。
「お前、今から暇?」
「え……えーと」
何か用事を作ろうとしている雰囲気満載だ。そんなことは許さない。
「暇だよな? 暇だろ? 車で迎えにきてくんねえか?」
「え?! 慶、具合でも悪いの?!」
途端に心配そうな声に変わる。ほら、おれは愛されている。
「ちょっとな。電車で帰るのしんどい感じ」
「わかった。今、マンションに戻ってるところだから、ちょっと時間かかるけど、大丈夫?」
「ん。どのみち定時まではいるから、それに合わせてきてくれるか?」
「うん。終わったら連絡ちょうだい。……本当に大丈夫?」
本気で心配してくれている浩介に申し訳ないような、心配されて嬉しくてくすぐったいような、そんな複雑な気持ち。
「悪いな。頼んだ」
「うん。おれがいくまで頑張ってね」
「さんきゅ。あとでな」
電話を切ってから、頭上の今にも雨が降りそうな厚い雲をみあげ、一人ごちる。
「おれがお前のためにできること」
それは、お前を愛すること。愛されること。求めること。求められること。
ただ、それだけだ。
-----------------------------------------
ああ、やっぱり慶は慶だ。前向きでホッとします。
愛情の形、について考えることがあります。
少し前にやってた、<ケンカできるカップル賛美>なドラマに、私はものすごく違和感を覚えたのです。
言いたいこと言い合えるからいいのか? 本当の自分をさらけ出せる人が相手としてふさわしいのか?
まあ……人それぞれなんでしょうけど、私は決してそんなことはないと思う派でして……。
昔から、浩介&慶は、そんな感じのカップルでした。
案外とこの2人、2人してうちに秘めちゃってて、思ってること言ってない。
慶は浩介の、ご両親との確執の話とか不登校だった中学時代の話とか、本当はものすごく聞きたいけど、聞かない。聞けない。
浩介は、自分の醜い部分を絶対に絶対に慶に知られないようにしてる。
それでいいんです。ただ、一緒にいたいんです。二人はそういう愛の形なんです。
次回は浩介視点で。ああ、またこいつ、ウジウジしてるんだろうな……って感じですが、慶君に救ってもらいましょう。
---
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と、いうのがセックスレスの定義らしい。
「最後にしたのは……16日の夜」
そう考えると、まだ20日しか経っていないのだから、セックスレスとはいえない。でもあと10日したら定義に当てはまることになる。
「でも最後の時は、3回して4回目までやろうとしてたくらいだから、その分期間延長でも……」
「渋谷先生?」
「わわわっ」
いきなり後ろから声をかけられ、持っていた卓上カレンダーをあたふたと取り落してしまった。
「大丈夫ですか?」
冷静にカレンダーを拾ってくれたのは、看護師の谷口さん。この子にはなんだかいつもみっともないところを見られているような……。
「ありがとう……。何かあった?」
「先生にお客様です。ちょっと騒ぎになってます」
「……へ?」
なんだろう? と廊下に出ると……オーラ出まくりの長身の女性が立っていた。看護師や職員さんたちが遠巻きに見ている……。
「あ、慶くーん」
おれをみとめると、ひらひらと手を振ってきたあかねさん。浩介の友達。元舞台女優。現在中学校教師。
「あかねさん……」
「近くまできたから寄ってみたの。休み時間とかってあるの?」
「いや………」
もう終わった……と言いかけたけれど、
「渋谷先生、お昼休み結局全然休んでなかったじゃないですかっ」
「どうぞ、せっかくなので行ってらしてください!」
看護師さんたちが口々に言ってくれたので、お言葉に甘えることにする。
奥さんだと思われているようで、お似合いね~という声があちこちから聞こえてきて、思わずムッとする。どこがお似合いだ。あかねさんの方が背も10cm高いし、芸能人オーラもあるし、とてもじゃないけど釣り合わない、と思う。
そんな外野の声など全く気にならない様子のあかねさんは、「結構大きい病院ね~」と感心しながら歩いている。あかねさんは風邪を引かない体質らしく(そんな感じがする……)、病院もめったに行かないからもの珍しいのだそうだ。
缶コーヒーを買って、中庭の見えるテラス席に出る。天気が良くないこともあってちょうど誰もいない。
たぶん、まわりには聞かせられない話をされる、気がする……。
あかねさんはコーヒーを一口飲むと、真面目な顔をしてこちらを向いた。
「午前中、浩介に呼び出されたの」
「…………」
やっぱり……。
「そうとう参ってたわよ。話してる間、ほとんどテーブルに突っ伏してたくらいに」
「……………」
何をやってるんだあいつは。
「おれは普通にしてる……つもりなんですけど」
「どうしても距離ができる、んですって」
「……………」
そう言われても……。
「距離を作ってるのは浩介だけどね」
「え」
あかねさん、人差し指でこめかみのあたりを押さえると、んー……と迷ってから、
「これから話すこと、浩介には内緒にしてくれる?」
「え、あ、はい!」
思わずがっついて肯くと、あかねさんはまだ、んー……といいながら、
「12年前、浩介が日本を離れた本当の理由って、慶君知ってる?」
「本当の理由……」
おれには「自分の可能性を試したい」とかカッコいいこと言ってたけど……
「親と距離を取りたかったってことなのかな、と……」
「そうね……まあ突き詰めるとそうなるんだけど」
あかねさんは、またまた、んーーーと唸りながら、
「一番の理由は、慶君のため、だったのよ」
「おれの……ため?」
どういうことだ?
あかねさんは、まだ話すことを躊躇しているようで、うんうん唸っていたけれど、観念したように言葉を継いだ。
「あのころ浩介、このまま日本にいたら、慶君をどうにかしちゃうかもしれないって悩んでて」
「え?」
どうにか? 何の話だ??
「んー……健全な精神の持ち主の慶君には理解しがたいかもしれないんだけど……」
「…………」
「浩介、ご両親との確執で追い詰められてて……。その影響で、慶君に対する独占欲もえげつないものになっていってて」
「…………」
えげつない? そんなこと感じたことなかったけど……。
「今、浩介、カウンセリング、通い始めたのよね?」
「は、はい」
毎週土曜日の午後に行くことになった。今日もちょうど今頃終わったころだろうか。今日で3回目だ。
「なんかその影響で、昔のこととか色々思いだしちゃってるみたいね」
「…………」
「こわいんですって」
こわい?
「慶君に触れるのがこわいって。傷つけてしまいそうで」
「………何をいまさら」
なんなんだ。なんなんだ一体……。
無性に腹が立ってきた。触れるのがこわい、だと?
そういえば、おれに触れると黒い染みができるだのなんだのいってたな。
だからずっと触れてこなかったっていうのか? それは大丈夫っていったじゃねーかよ。腹立つな。
でも一番腹が立ってる理由はそこじゃなくて……
「『ムカつく。浩介、なんであかねさんには話してるんだ』って思ってるでしょ」
「!」
心の中を読まれて、飛び上がる。あかねさん、超能力?!
「いや、その……」
「浩介にとって私は鏡なのよ。私達すごく似てるから、気持ちを理解することができる」
慶には分からない、と言われたことを思い出し、ギクリとする。
そう。おれは、浩介の気持ちを分かってやれない……。
「でも、慶君も鏡なの」
あかねさんの真剣な声。
「慶君は自分の理想を映し出してくれる鏡。慶君に写る自分だけは好きになれるって、昔から言ってた」
「……………」
それはおれも昔言われたことがある……。
「浩介は、自分の醜い部分を慶君に見せたくないのよ」
「それは……」
「きっと慶君だったら、浩介のそういう部分も受け入れられると思うわよ? でもそういう問題じゃないのよね」
「……………」
あかねさんが、ふうっと大きくため息をついた。
「相手のすべてを理解して受け止めるのが本当の愛情、自分のすべてをさらけ出せるのが本当の愛情、……みたいな話、よく聞くけど、それって人それぞれだと思うの」
「本当の……愛情」
「まあ、私は、綾さんにぜーんぶさらけ出してめちゃめちゃ楽になったけどね。でも、浩介は違う」
はっきりと言いきるあかねさん。
「今の浩介は、自分の中の黒い部分を慶君に知られたら、生きていけないわよ。慶君に写る自分の姿に救いを求めてるんだもの」
「………………」
浩介……。
おれは……おれはどうすれば……。
「あかねさん……。おれは何をすれば……」
「何もしなくていいと思う」
あっさりとあかねさんが言う。
「慶君は慶君でいてくれればいいのよ」
「でも」
「私が今日きたのは、浩介、今ビビっちゃってるけど、慶君はいつも通りでいてあげてってこと言いたかったからなの」
いつも通り……いつも通りって……。
「じゃ。そういうことで。私がきたことは内緒にしてねー」
「は、はい……」
会った時と同様にひらひらと手を振っていってしまったあかねさん……。
その後ろ姿を見つめながら、うーん……と唸ってしまう。
最近の浩介は、年度末年度初めで忙しい、といって帰ってくるのも遅いし、帰ってきてからも何かしらしていて、ゆっくりと話をする時間もない。それが本当に忙しいからなのか、おれと話したくないから忙しそうにしているのかは分からない。でも、今の話を聞くと、後者である可能性は高い……。
「いつも通り……」
そうだな。いつも通り……いつも通り、やってやろうじゃねえか。
即座に電話をかける。数回のコールのあと、浩介が出た。
「慶?」
ちょっと怯えたような泣きそうな声……。
「お前、今から暇?」
「え……えーと」
何か用事を作ろうとしている雰囲気満載だ。そんなことは許さない。
「暇だよな? 暇だろ? 車で迎えにきてくんねえか?」
「え?! 慶、具合でも悪いの?!」
途端に心配そうな声に変わる。ほら、おれは愛されている。
「ちょっとな。電車で帰るのしんどい感じ」
「わかった。今、マンションに戻ってるところだから、ちょっと時間かかるけど、大丈夫?」
「ん。どのみち定時まではいるから、それに合わせてきてくれるか?」
「うん。終わったら連絡ちょうだい。……本当に大丈夫?」
本気で心配してくれている浩介に申し訳ないような、心配されて嬉しくてくすぐったいような、そんな複雑な気持ち。
「悪いな。頼んだ」
「うん。おれがいくまで頑張ってね」
「さんきゅ。あとでな」
電話を切ってから、頭上の今にも雨が降りそうな厚い雲をみあげ、一人ごちる。
「おれがお前のためにできること」
それは、お前を愛すること。愛されること。求めること。求められること。
ただ、それだけだ。
-----------------------------------------
ああ、やっぱり慶は慶だ。前向きでホッとします。
愛情の形、について考えることがあります。
少し前にやってた、<ケンカできるカップル賛美>なドラマに、私はものすごく違和感を覚えたのです。
言いたいこと言い合えるからいいのか? 本当の自分をさらけ出せる人が相手としてふさわしいのか?
まあ……人それぞれなんでしょうけど、私は決してそんなことはないと思う派でして……。
昔から、浩介&慶は、そんな感じのカップルでした。
案外とこの2人、2人してうちに秘めちゃってて、思ってること言ってない。
慶は浩介の、ご両親との確執の話とか不登校だった中学時代の話とか、本当はものすごく聞きたいけど、聞かない。聞けない。
浩介は、自分の醜い部分を絶対に絶対に慶に知られないようにしてる。
それでいいんです。ただ、一緒にいたいんです。二人はそういう愛の形なんです。
次回は浩介視点で。ああ、またこいつ、ウジウジしてるんだろうな……って感じですが、慶君に救ってもらいましょう。
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