きのうはやあるきのじいさんにおいぬかれる

犬と酒依存症のおっさんが、車椅子を漕ぎながら、ネガティブに日々見たり聞いたり感じたりした暗めの話題を綴ります。

そう、弥生の風に

2012-12-23 20:29:14 | 近場の異邦人
さだまさしの「邪馬臺」を口ずさみつつ、現場に向かう。この唄「うつろひ」だったか。全部感じ3文字の曲ばかり集めたアルバムの中にある。
結構歌えるぞギターは難しいから半分ぐらいだが。

新聞で、弥生時代の遺跡が出たとかいうのを見て、行ってみようと思い立った。儂は歴史好きだが時代的には南北朝が好きなので、古代の遺跡を見に行くというのは自分でも珍しいと思う。で、呼ばれるようにして遺跡に向かったわけさ。揚り畑遺跡(何故か送り仮名はこうなっていたのだが)。松山東部の遺跡。

説明会が始まる時刻一分過ぎで現地に到着。出土品の説明をところどころ聞きながら、さぶいさぶいと口ずさむ。

「分銅形土製品」と手渡された説明パンフにある小さな人形。

微笑ましい顔をしている。
30分後にいよいよ遺跡に、という頃には、ここまで走ってきてそこそこ温まっていた体はすっかり冷えていた。でもまあ、こういうの解説付きで見るのは初めてで、結構わくわくしていた。

これらは、弥生時代後期の竪穴住居跡。掘っ立て柱の建物もある。
続いては、中期の建物。

このベッド式というのが珍しいらしい。ベッドといっても寝るところではなくて祭壇のように使われていたと推測されている。中期と後期は年数にして三百年ほどずれがあるらしい。とか、大規模住居としても珍しいらしい。
壺が出土した状況もそのままにしてくれていて結構リアルだった。

松山東部ということもあって東予地方との交易の拠点だったかもしれないらしく、標高150m前後の土地に開けていた文化を想像しながら、麓の方を見下ろす。そして、集落を見上げる。

弥生の風が吹いていた。

その後は、寒くて寒くて近くの風呂に入ろうかと思ったが、建物に入って体が落ち着き、とりあえずバスで帰る。
帰りのバスが何故か100円しかかからず、何でかなと帰って調べてみると、土日は100円で乗れるらしい。バスも乗れるのだとは知らんかった。得したようで、実はこの5年ぐらい知らなかったままだったので、損した気分の方が強かった。

何か俗っぽい話でいかんねえ。折角にわか古代マニアになって(これは、解説の力が大だと思う大事だなやはり)浪漫に浸った昼下がりなのに。