最近読んだ本を挙げておきます。
前にアップした
「犯罪」「罪悪」などの著者。
シーラッハの本です。
あまりに面白くて、
次々と一気読みです。
人身売買の首謀者や、
集団暴行した男たち、
つまり許せない!
という人たちをも
罪のない人と同じように弁護する
弁護士を描くシーラッハ。
本人は弁護士から作家に。
なぜ、こんな人たちの弁護を?
との疑問を抱いたのが最初の疑問。
二つ目は、
著者の祖父はナチスの高官だったことを
経歴に書いていますが、
なぜわざわざ公開するのだろうと。
この二つの疑問の答えが書いてあるのが、
「コリーヌ事件」です。
「コリーヌ事件」(東京創元社)
67歳の貧しい男が、
大金持ちの実業家を殺害。
国選弁護人となった主人公ですが、
でも、彼は動機を弁護士にも語ろうとしない。
その上、実業家は知人の祖父~~。
淡々とした語り口は同じですが、
長編で、
主人公の葛藤が綴られている分、
感情移入しやすい。
~彼は弁護を引きうけたことを悔やみ、
止めようとします。
すると、先輩の弁護士は、
「~~弁護士は、どんな案件でも
引き受けなければいけない」。
「人に白も黒もない。~灰色なものだ」
「暦にある警句みたいですね」
と反発する主人公。
「年を取ると暦の警句が
真実味を増してくるもんなんだよ~~」
弁護士になることは、
ある種の矛盾を引き受けること。
常に正しい側に立てるとは限らない~~。
休憩。
20日は春分。
美味しいおはぎを食べましょう。
人の闇、歴史の闇。
ドイツの闇、といえばヒトラー。
本を読んだあと、
BSのドキュメンタリー番組で
「ヒトラーの子どもたち」を観ました。
世界征服の「政策」の一環として、
純粋なアーリア人種を「作り」
「育てよう」とした
おぞましい計画。
本に戻ると、
祖父の過去を知った知人は、
「わたしはすべてを背負って
生きていけなければいけないの?」と
主人公に問う~。
彼の応えは~~。
著者は、
「~子供の頃、同じ学校に
ナチスの高官の孫や
反ナチの孫たちがいた。
隣の席に座り、一緒に
遊んでいたのです」と。
彼らは、自分の祖父たちが犯した罪を
常に意識して、
「~私はどう生きればいいの?」
と常に自問しながら日々を過ごしている。
自分のなかにある罪~~。
翻って、わが日本。
ワタシは広島生まれですが、
それでも、
日本は加害者でもあると
思っています。
ノーベル賞を受賞をした
「わたしを離さないで」を思わせる、
→子どもを移植の道具にする~~。
人は「白でも黒でもない。グレーの存在」
→ドキュメンタリー
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