ひとり紫苑・プチプラ快適な日々を工夫

書籍「年金五万円が教えてくれたお金の向き合い方」「あるもので工夫する楽しい節約生活」は9万部。工夫の毎日は続く。

「ヒトラーの子どもたち」と「コリーニ事件」謎と答え

2021-03-19 21:02:49 | きものの本&本

最近読んだ本を挙げておきます。

前にアップした
「犯罪」「罪悪」などの著者。
シーラッハの本です。

あまりに面白くて、
次々と一気読みです。

人身売買の首謀者や、
集団暴行した男たち、
つまり許せない!
という人たちをも
罪のない人と同じように弁護する
弁護士を描くシーラッハ。
本人は弁護士から作家に。

なぜ、こんな人たちの弁護を?
との疑問を抱いたのが最初の疑問。
二つ目は、
著者の祖父はナチスの高官だったことを
経歴に書いていますが、
なぜわざわざ公開するのだろうと。

この二つの疑問の答えが書いてあるのが、
「コリーヌ事件」です。

「コリーヌ事件」(東京創元社)


67歳の貧しい男が、
大金持ちの実業家を殺害。

国選弁護人となった主人公ですが、
でも、彼は動機を弁護士にも語ろうとしない。
その上、実業家は知人の祖父~~。

淡々とした語り口は同じですが、
長編で、
主人公の葛藤が綴られている分、
感情移入しやすい。

~彼は弁護を引きうけたことを悔やみ、
止めようとします。

すると、先輩の弁護士は、
「~~弁護士は、どんな案件でも
引き受けなければいけない」。

「人に白も黒もない。~灰色なものだ」
「暦にある警句みたいですね」
と反発する主人公。
「年を取ると暦の警句が
真実味を増してくるもんなんだよ~~」

弁護士になることは、
ある種の矛盾を引き受けること。
常に正しい側に立てるとは限らない~~。

休憩。
20日は春分。
美味しいおはぎを食べましょう。


人の闇、歴史の闇。
ドイツの闇、といえばヒトラー。


本を読んだあと、
BSのドキュメンタリー番組で
「ヒトラーの子どもたち」を観ました。

世界征服の「政策」の一環として、
純粋なアーリア人種を「作り」
「育てよう」とした
おぞましい計画。

本に戻ると、
祖父の過去を知った知人は、
「わたしはすべてを背負って
生きていけなければいけないの?」と
主人公に問う~。

彼の応えは~~。

著者は、
「~子供の頃、同じ学校に
ナチスの高官の孫や
反ナチの孫たちがいた。
隣の席に座り、一緒に
遊んでいたのです」と。

彼らは、自分の祖父たちが犯した罪を
常に意識して、
「~私はどう生きればいいの?」
と常に自問しながら日々を過ごしている。

自分のなかにある罪~~。
翻って、わが日本。
ワタシは広島生まれですが、
それでも、
日本は加害者でもある
思っています。

ノーベル賞を受賞をした
「わたしを離さないで」を思わせる、
→子どもを移植の道具にする~~。

人は「白でも黒でもない。グレーの存在」

→ドキュメンタリー

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