ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

藤井聡太は完成品なのか?

2019-03-15 21:41:59 | 将棋
昨日のB級1組を最後に今期の順位戦は終了しました。若手に上がってほしかったので、斎藤慎太郎王座に期待したのですが、残念でした。また来期ですね。個人的には谷川浩司九段が素晴らしい内容で橋本崇載八段を下した対局が印象的でした。終盤、あえて桂馬をならなかったり、最終盤での敵の歩の頭への金打ちなど谷川将棋の魅力が詰まっていました。皆さんもぜひご覧になっていただければと、って見ないか(笑)

さて、順位戦の昇級は惜しくもならなかった藤井聡太七段。こないだ注目していた対局がありました。棋聖戦二次予選での久保九段戦です。朝日杯ではタイトルホルダーやA級棋士などそうそうたる相手を次々と倒している藤井君ですが、果たして持ち時間の長い勝負でトップクラスの棋士とどのような将棋を見せるのかという興味がありました。これまでサンプルが少ないですからね。結果は残念ながら藤井七段は敗れました。互角の勝負だったようですが最後にミスが出てしまい、それが敗着になりました。

藤井聡太を評価する上でよく出てくるキーワードは完成度が高い。裏を返せば、年齢ほどには伸びしろが少ないのではないかという意見もあるでしょう。確かに完成度は高いですね。そうでなければ、いかに天才と言えども29連勝や朝日オープン連覇ができるはずはありません。史上最強の16歳であることは間違いないでしょう。問題はこれまでの中学生棋士のように10代後半で大きな成長を遂げられるかどうかです。

どうなんですかね。藤井君は今も最年少プロ棋士ですから、最も伸びしろがあると思いたいです。勝率最高記録は絶望的になりましたが、それでも昨年とほぼ同じ勝率を残したことが何よりの成長の証です。昨期と比べて強い棋士との対戦が増えてこの成績ですから。人間的にも聡明な少年ですし、また将棋への情熱も人一倍だと思います。あどけなさを残した顔で頭を小刻みに揺すりながら盤上を凝視する姿は心を打つものがあります。その姿勢を続ける限り、まだまだ成長していくと思います。はるか遠くに行けるはずです。

来期はいよいよタイトル挑戦を実現させたいところです。出来れば渡辺二冠は避けたい(笑)個人的には谷川さんとの年の差40歳対決を楽しみにしています。僕にとってのゴールデンカードですから。激戦を期待します。
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