ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

散って、沈んで、咲いて

2019-06-16 22:46:04 | Weblog
散る若葉
生温い風に吹かれて落ちてゆく
水たまりに身を浮かべて気持ちよさそうにしている
「君はまだ落ちてはいけなかった」
隣で眠る枯葉が嘆いた

沈む朝日
これからエネルギーを発しなければならない役割を
どうして君は放棄する
どうして空に背を向ける
声をからし叫んでいた逆サイドの地平線
力尽きる夕日が「こんなこともあるさ」と呟いた

昨今よく見かける平均的な紫陽花
季節が来れば咲き、過ぎれば枯れる
それは庭先の慎ましい安心感
眼差しの静かな幸福感
君たちはほんとに雨がよく似合うね
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