ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

谷川と藤井がともに勝った日

2019-06-19 19:41:51 | Weblog
昨日は年の差40歳、新旧中学生棋士が登場しました。

棋王戦本戦。谷川浩司九段は若手実力派の菅井竜也七段と対局。個人的には良い内容の将棋を指してくれればという気持ちでした。居飛車党の谷川さんが振り飛車、振り飛車党の菅井さんが居飛車で戦うという珍しい展開になりました。谷川さんが序盤から、持ち前の前身流で穴熊に組んだ菅井玉を粉砕。全盛期を彷彿とさせる内容で谷川さんの快勝でした。まだこんな力が残っているならトップ棋士としての能力はあると思うのですが、残念ながら年齢的にこの実力をコンスタントに出すことが、心身ともに難しいのだと思います。昨日はそれが上手くかみ合ったようです。

中学生棋士でいうと谷川・羽生は居飛車党でありながら振り飛車も指しこなすオールラウンダー。加藤一二三・渡辺明・藤井聡太は居飛車一筋という印象です。さて、その藤井聡太七段。昨日は前期惜しくも昇級を逃したC級1組の順位戦の初戦でした。対局相手は村田顕弘六段。激しい終盤戦になりました。藤井玉も瀕死の状態のように見えましたが、王手をかけ続け、藤井玉を包囲していた駒を引かせ自玉を安全にする高度なテクニックで村田六段を投了に追い込みました。

藤井君が王手をかけ続けている時は、詰みが見えたのかなと思いました。詰みがあったかなかったかは知りませんが、8割方詰みが見えていれば、谷川さんなら詰ましにいくと思います。しかし藤井君は踏み込まず、勝利を優先します。その辺が通算勝率8割5分という驚異的な数字を残す凄さなのでしょう。谷川・藤井の白星揃い踏み。あと何度見られるだろうか。藤井君は今後いくらでも勝てますが、谷川さんがどこまで頑張れるか。

ここで中学生棋士たちの順位戦予想を少ししておきたいと思います。A級は渡辺二冠が本命で羽生九段が対抗。B1の谷川さんですが、陥落の可能性もかなり高いと思われます。息子のような世代が多くなりましたが、心情的には踏ん張ってほしいです。陥落となれば順位戦を撤退するのではないでしょうか。C1ですが、藤井君は上がれるとは思うんですけどね。9勝1敗で昇級と予想しておきます。まだストレートで昇級し続ければ谷川さんが持つ最年少名人の記録を破る可能性は残っています。しかし、これはなかなか難しいかもしれませんね。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする