「染まずただよふ」

・・・塾講師スミレの日記・・・

優先順位は大丈夫?

2015年05月27日 | 今日のお仕事 
高1クラスは、初めての定期テストが終わり、予想通りガツンと一発食らった生徒が多かったようです。
赤点を取ったために、保護者から「夜の間はスマホ没収」のペナルティを課せられた生徒もいました。

確かに、高校合格と同時にスマホデビューした生徒たちのほとんどが
中毒か依存症か!?というくらいスマホにベッタリです。
高校クラスは一斉授業形式ではなく個別の自習形式で行っているので
宿題の範囲を確認するだの、単語の意味を調べるだの、何かとスマホを操作し
触ったついでに、ラインがどうとかツイッターがどうしたとか確認したり書き込んだり。
休憩時間に始めたゲームがやめられなくて、自習再開がなかなか始まらない生徒もいます。

聞くと、高校でも似たような状況で、休憩時間のたびにカバンにアタマを突っ込むようにして
ゲームをしている(←先生に見つかると没収だから)生徒までいるらしい。 
放課後は教室がゲーセンのようだ、とも言っていました。
繁華街のゲーセンにたむろするより、変なトラブルに巻き込まれる確率が減る分マシかもしれないけど…。

ただ、興味深いのは、学業優秀な生徒はスマホにそんな風にハマったりしていないという事実です。
中学時代、学年1位をキープしていた生徒が「スマホは持ってるし便利だからいろいろ使うけど、
あんなにゲームやラインに熱心なのが理解できない。」と言っていました。
ためしにゲームをやってみたけど「2時間くらいで飽きた」とも。
時間をかけたところで何も自分の身につかない、というのも夢中になれない理由のようです。
それよりも、数学のまだ習っていないところや、世界史の今まで習ったことのない部分が
面白そうで気になって、時間があると予習をしてしまうらしい。
ここまでなのは、ちょっと特殊という気もしますが。

とにかく「勉強なんて、やったって意味無いじゃん!」「こんな問題やったところで将来使わないし。」
などと屁理屈を並べて、勉強から逃げるようにスマホの画面をのぞいている生徒には
「ゲームなんて、やったって意味無いじゃん!」と言い返してやりたい。
少なくとも、ゲームは最低限やるべき事をやってから。スマホ中心の生活にならないように!
…なんて、私が言っても聞く耳をもってなさそうですが。

結局、自己管理能力(=自制心)の問題なんでしょうね。
学力格差も経済格差も、こういうところからジワジワきているように感じます。