九月六日(火)晴れ。
早く寝ても、シラフだと眠りが浅く、熟睡できない。典型的なアルコール依存症となっているようだ。のんびりと起きて夕方まで仕事。
台風による大雨で、紀伊半島で大きな被害が出た。死者や行方不明になった人たちを合わせると百四人にもなるそうだ。中には、結納を控えた娘さんや、その母親までもが犠牲になったとニュースで知った。涙を禁じえない。
最近の日本は、自然災害が続く。先の大震災の際には、多くの人たちが支援したが、今度の紀伊半島豪雨の被害者の方たちにも、国はもちろんの事、善意を届けたいものだ。九月の一日は防災の日として、関東地方を中心に大掛かりな訓練が行なわれたが、本来この日は「二百十日」といって立春から数えて二百十日目にあたり、台風が最も襲来する季節である。台風の大風で屋根が飛ばされないようにと、日本家屋には瓦が載せられてきたが、地震の際には、その瓦の重さが仇となる。台風と地震には、古来から日本人は悩まされ続けて来た。防ぎようがないから厄介である。そういった自然の驚異と共存しているという自覚が、もっと必要であることは、言うまでもない。
夕方、開店前のサリーの店に顔を出す。朝日新聞の神奈川版に、作家の山崎洋子さんが、いわゆる60年代の横浜について書いているらしい。当時のヨコハマの流行や、その時代に青春を迎えた人たちからインタビューをしており、サリーと友達のジュンコちゃんの二人に白羽の矢が立ち、その取材が行なわれていた。そこになぜ私が、というと、その朝日新聞の記者氏を紹介したのが偶然にも私なのである。
その記者氏は、以前他の取材で私の所に来て、その後、一緒にサリーの店に行ったことがある。彼が、サリーのことを覚えており、また山崎洋子さんもサリーの知り合いということで、ご挨拶に私が顔を出した次第。ちなみに、サリーの友達のジュンコちゃんとは、俳優の浅野忠信さんのお母さんです。
そのジュンコちゃんから、以前からお願いしておいた浅野忠信さんが主演した「モンゴル」のDVDを頂いた。息子さんの主演映画なので、サンプル版かと思ったら、わざわざ新品のものを買って来て頂いたので、恐縮した。一時間ほどいてから皆さんにご挨拶してお暇した。
夜は、社友の斉藤義一氏と焼き鳥屋の「だんらん亭」にて待ち合わせ。斎藤氏が、古い友人の石川氏を連れてきて、お互いに三十五年ぶりの再会となった。内装業をしているとのことだが、この不況で大分苦戦していると、話していた。それでも思い出話に花が咲き、楽しい酒席となった。十時前に帰宅し、「モンゴル」を見たが、これがとても良い映画だった。景色もきれいだし、壮大なスケールで感動した。