九月十日(土)晴れ。
目を覚ませば十時過ぎ。慌てて起きて、遅い朝食の後に、ペンキを塗ってきれいになった納戸の片づけをした。残暑が厳しく大汗をかいた。
最近、茗荷がおいしくて仕方がない。以前は、自分で買ってきて食べたことはなかったが、愚妻の実家に帰ってから、義母が畑から取ってきて、キュウリと一緒に塩漬けにしたり、味噌をぬって田楽にした物や、ソーメンなどの薬味にして食べているうちに好きになった。
今では、長ネギと一緒に常備している。一番好きな食べ方は、茗荷の甘酢漬け。すし屋の「ガリ」の甘酢に着けたものを、箸やすめにして食べている。大好きなカツオにも今では茗荷は欠かせない。季節感を感じる数少ないものだ。俗に「茗荷を食べると物忘れが酷くなる」と言われているが、これは根拠のない話。その根拠となった逸話とは。
「茗荷」という名前の漢字をよく見てください。この名前については次のような逸話があります。 釈迦の弟子の周梨槃特(スリバンドク)は熱心に修行をする人の好い人物でしたが、 物忘れがひどく自分の名前すらすぐに忘れてしまったそうです。そこで釈迦が首から名札を下げさせました。 彼の死後、墓から見慣れぬ草が生えてきました。生前自分の名を下げていた(荷物のように) ことにちなんで村人がこの草を「茗荷」と名づけた。という説があります。 この話から、茗荷を食べると物忘れがひどくなるという俗説が生まれました。
ということが、パソコンにありました。
終日、遅れている機関誌の原稿書き。夜八時には終えて、レンタルしたDVDで「太平洋の奇跡―フォックスと呼ばれた男」と親を殺された少女が保安官達と犯人を追い詰めて行くという「トゥルー・グリツト」の二作品を見た。どれもいい映画だったが、「太平洋の奇跡」には感激した。特に、最後の大場大尉が部下とともに下山し、投降する場面では不覚にも落涙してしまった。サイパンにはこれまで幾度となく行っているが、その度にバンザイクリフなどにある忠魂碑や慰霊碑に手を合わせてきた。腐れきった、ダレた今の政治家に見せたいものだ。