白雲去来

蜷川正大の日々是口実

タケノコの共喰い。

2018-04-13 13:22:05 | 日記
四月十二日(木)晴れ。

近所の仲良しさんのオグリンから、タケノコを沢山頂いた。何でも千葉に友人が所有する山に生えていた物を、朝から掘りに行っていたと言う。タケノコは鮮度が命。俗に、掘っている時にお湯を沸かせておけ、と言われるほどだ。以前、スーパーで買ったものを茹でて食したが、日にちが経っていたせいか、時間をかけて茹でたにも関わらず、エグくて参ったことがあった。タケノコと言えば、思い出すのが、以前、読んだ、『週刊朝日』の嵐山光三郎さんの「コンセント抜いたか」というコラムに書かれていたタケノコの話。余談だが、嵐山センセイの、酒と食べ物とおんなに関する話が好きだ。

私の「食」のスクラップを見ると、三年前の(四月十九日号)に、「タケノコ生活者のご馳走」と言うテーマで今が旬の筍についてセンセイのウンチクが書かれている。京都産が一番おいしい事や、掘り立てのタケノコの泥を落として、細い鉄棒で節をくりぬき、そこへ醤油と日本酒をつぎこみ、切り口には大根でかたく栓をして、熱灰の中に入れて蒸し焼きにして食べたこと。一度やってみたいのだが、たき火をする場所が無い。

早速、大鍋に米ぬかと鷹の爪を入れて一時間ほど茹でた。自然に冷ましたものを、「唐揚げ」、「若竹煮」、「味噌汁」、「タケノコご飯」とタケノコ尽くしの夜となった。明日は、ピーマンとタケノコと豚肉炒めでも作ろうかな。

ここの処不如意が続いている。出費が忙しい時は、泣く泣く、かつて集めた掛け軸などを売って凌いでいる。生活のために、手持ちの家財道具や衣料品などをその都度売って生活費をまかなうような生活である。正に、タケノコの皮が一枚一枚剥げるような、「タケノコ生活」をしている。これじゃ共食いか(汗)。夜は、ノンアルコールのビールを二本のみ。休肝日を持つようにするつもり。

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良い本に恵まれている。

2018-04-12 12:16:39 | 日記
四月十一日(水)曇り。

花曇りの日、アマゾンで頼んだ新書が届いた。昨日の読売新聞の朝刊の「編集手帳」に紹介されていた花柳界での唯一の男の仕事、幇間(ほうかん)、つまり太鼓持ちの桜川忠七のエピソードが掲載されている出久根達郎さんの『百貌百言』(文春新書)が読みたくて注文した。中古品として百七十円で送料が二百七十円、合計四百四十円。昨日注文したものが一日で届く。これでは書店へ足を運ぶ人が少なくなるわけだ。

二十世紀を生きた百人の人たちの、エピソードでつづる伝記と名言集である。最初に登場するのは、伝記作家の小島直記さんの本にもなった「電力の鬼」と言われた松永安衛門。彼が米寿の祝いの席で詠んだ歌というのが「生きているうち鬼と言われても死んで仏となりて返さん」。他に、俳優、芸人、政治家、画家、詩人、俳人など様々な分野の人たちのエピソードが綴られていて、楽しい。

ここの所、良い本に恵まれている。『サムライ』(山平重樹著・徳間書店)、『文字に美はありや』(伊集院静著・文藝春秋)、『黄砂の籠城』上下(松岡圭祐著・講談社文庫)、そして先日、山平さんからご恵送頂いた『アウトロー臨終図鑑-男が惚れる男が、こんなにもいた』(幻冬舎アウトロー文庫)などである。良い友に、良い酒、そして良い本。これが重なれば、我が人生は正に至福。

夜は、友人と、久しぶりに「やまと」へ。何でも、七月には創業六十周年のお祝いをするとか。もちろん出席します。

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刑務所からの脱走は、刑務官への意趣返しかも。

2018-04-11 11:17:00 | 日記
四月十日(火)晴れ。

海外に出た時に、どんな本を持って行くかと聞かれたら、即答できる。野村先生の『銀河蒼茫』と『唐詩選』の二冊である。俳句や漢詩はいい。読んでいて、目の前にその景色が実感できるからである。といっても大陸に行ったのは上海だけだが、別離、望郷、左遷されて都落ちする嘆き…の凝縮された『唐詩選』を声を出して読んでいると、作者や対象人物の思いを実感できる。

町を歩いていると、すでに桜は散り、葉桜となった青が日に眩しい。野村先生の「葉桜の風の言葉は独り聴く」が好きだ。勝手な解釈だが、「一人」とせずに「独り」と書く所に、獄中の寂しさが感じられてならない。獄中では、ほとんどの場合「一人」ではなく「独り」なのだ。ゆえに一人の居房を「独房」と言う。

松山の刑務所施設である大井造船の作業所から脱走した受刑者が逃走を続けている。どんな理由で脱走したは分からないが、自由を求めたり、望郷の念にかられた、と言うのではないと思ってしまう。狭い日本に、そうそう逃げおおせる場所はない。多分、看守へのあてつけではないだろうか。脱獄王と言われ、吉村昭の『破獄』のモデルとなった白鳥由栄は、二十六年間もの服役中に四回の脱獄を決行、累計逃亡年数は三年にも及んだが、その脱獄のきっかけは看守との諍いにあり、その看守の当直の時をねらって決行したという。

松山刑務所から逃走した受刑者は、逃走用の車を拝借するときも「書置き」をするくらいだから、本気で逃げることよりも、看守に対する意趣返し、という意味合いが強いのではないだろうか。

久しぶりに禁酒。中々寝付けなかった。

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いわゆる「右翼」の本。

2018-04-11 10:39:06 | 日記
四月九日(月)晴れ。

「右翼・民族派」を解説、あるいは特集した本は数多ある。時代や誰をどう取り上げるのか、また単なる「事件史」を羅列したもの。「民族派学生運動-新右翼」を取り上げたもの。最近では、山平重樹氏の『ドキュメント新右翼』や鈴木邦男氏の『新右翼-民族派の歴史と現在』などである。いずれ、そう言ったものを、戦前・戦後に分類して紹介してみたいと思っている。

またほとんど、一般の人たちには知られていないが、民族派の活動家の諸先輩が上梓したものもかなりある。入手は困難だが、私の書棚にはかなり揃っているので、これも紹介してみたい。右翼・民族派の研究をしてみたいと言う奇特な人がいるのならば、きっと研究材料となるものと思っている。例えば、「竹橋事件」で有名な、名草杜夫 著の『右翼浪人登場・岡本柳之助の光と影』などは隠れた名著である。岡本は、紀州藩出身の国粋主義者、大陸浪人、陸軍少佐、朝鮮宮内府兼軍部顧問。竹橋事件に関与して官職剥奪。乙未事変を主導。辛亥革命が勃発すると上海に渡り、当地で客死した。(ウイキ)。筆者の名草杜夫とは、愛国青年同志会を主宰していた渡瀬修吉先生のペンネームである。 こういった先人の事績を紹介することも、大切なことであると思っている。

夕方から、東京行き。お世話になっている方に、今年の群青忌のスケジュールを報告。激励とアドバイスを頂く。終了後に、赤坂の「ざくろ」にて食事をご馳走になる。衷心より感謝する次第です。

コメント (2)
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葉桜の風の言葉は独り聴く

2018-04-10 17:55:53 | 日記
四月八日(日)晴れ。

昨日、盟友の斉藤義一氏が地元の千葉は千倉の「サバの文化干し」、「秋刀魚の干物」、「活きサザエ」を届けてくれたので、贅沢な朝食となった。

現在、機関誌『燃えよ祖国』を編集中である。今年は、野村先生の二十五年祭となる。歿後、様々な媒体で先生のことを取り上げたものを、ほとんどて持っているつもりでいる。しかし、ただ持っているだけでは仕方がないので、機関誌に発表しながら、まとめて行きたいと思っている。私のライフワークである『野村秋介全集』の「別冊」として。

午前中に、大行社の神奈川グループが主催した「花見」が戸塚の河原にて行われ出席。昨年は寒かったが、今年も日が陰ると薄着では耐えがたかった。石井忠彦会長ら同志の皆さんと二時間近く懇親をして帰宅。櫻は、ほとんど散って、葉桜見物となった。それはそれで風情がある。野村先生の「葉桜の風の言葉は独り聴く」の句を思い出した。料理のプロである小澤直人君の奮闘に感謝。

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