四月十五日(日)雨後晴れ。
戸板のガタピシいう音で目が覚めてしまった。我が陋屋は、大雨や強風には、そろそろ耐え難い年数となっている。天気が良ければ、今日は、岐阜行きの予定であったが、こんな天気では断念する以外にはない。雨が恨めしかった。
歳のせいにはしたくはないが、最近とみに忘れっぽくなった。当然ながら、人の名前や何かを思い出すのに時間がかかる。私は、これを、「エートマン現象」と名づけている。つまり、「エート、エート」を繰り返すからである。酒の後遺症かもしれない。
記憶力と言えば、先日購入した『百貌百言』の中に、桁外れの記憶力の持ち主のエピソードがあった。日本の「知」として有名な民族学者の南方熊楠(慶応三、一八六七~昭和十六年)は、八歳の頃から、人の家で本を読むと、ことごとく記憶して帰って、そっくり写し取った。十二歳までに、『和漢三才図会』百五巻、『本草綱目』五十二巻、『諸国名所図会』など、全部写し取ったとあった。正に天才、鬼才、奇才のかたまりだ。熊楠の伝記でも読んでみようと思う。
私なんか、自慢ではないが、三歩歩いたら、さっき聞いたことも忘れてしまう、鶏頭で、昔から暗記は苦手だった。昨日の夕食のおかずを思い出すのも苦労する昨今。もう少し真面目に生きなければ。夜は、おとなしく、酔狂亭で月下独酌。お供は、社友から頂いた、贅沢にも「茜霧島」である。
戸板のガタピシいう音で目が覚めてしまった。我が陋屋は、大雨や強風には、そろそろ耐え難い年数となっている。天気が良ければ、今日は、岐阜行きの予定であったが、こんな天気では断念する以外にはない。雨が恨めしかった。
歳のせいにはしたくはないが、最近とみに忘れっぽくなった。当然ながら、人の名前や何かを思い出すのに時間がかかる。私は、これを、「エートマン現象」と名づけている。つまり、「エート、エート」を繰り返すからである。酒の後遺症かもしれない。
記憶力と言えば、先日購入した『百貌百言』の中に、桁外れの記憶力の持ち主のエピソードがあった。日本の「知」として有名な民族学者の南方熊楠(慶応三、一八六七~昭和十六年)は、八歳の頃から、人の家で本を読むと、ことごとく記憶して帰って、そっくり写し取った。十二歳までに、『和漢三才図会』百五巻、『本草綱目』五十二巻、『諸国名所図会』など、全部写し取ったとあった。正に天才、鬼才、奇才のかたまりだ。熊楠の伝記でも読んでみようと思う。
私なんか、自慢ではないが、三歩歩いたら、さっき聞いたことも忘れてしまう、鶏頭で、昔から暗記は苦手だった。昨日の夕食のおかずを思い出すのも苦労する昨今。もう少し真面目に生きなければ。夜は、おとなしく、酔狂亭で月下独酌。お供は、社友から頂いた、贅沢にも「茜霧島」である。