四月二十日(金)曇り。
面白い読みかけの本が自宅にある時、出かけていても気もそぞろとなる。まるで新妻が待っているような気になって、家路を急ぐ。先日読了した『黄砂の籠城』(上下、松岡圭祐著・講談社文庫)は、久しぶりにそんな思いのした本だった。私は不勉強で知らなかったが、作者の松岡圭祐氏は、デビュー作の『催眠』はミリオンセラーとなり、代表作の『万能鑑定士Q』シリーズと『千里眼』シリーズを合わせると累計一千万部を超える人気作家とのこと。シェーという感じだ。
そのベストセラー作家が書き下ろした、義和団事件を題材にした、痛快小説だ。外国公使館区域を包囲した外国人の排斥を叫ぶ義和団から公使館を守るのは、新任の駐在武官の柴五郎中佐率いる日本人だった。この義和団事件をモデルに昭和三十八年にアメリカで製作されたのが「北京の55日」である。私は、その映画を、横浜の長者町にあった映画館、ピカデリーで見た。この時、柴五郎役を伊丹十三が演じていた。アメリカ映画だけあって、史実を全く無視して、日本軍の活躍はほとんど描かれていない。
私は、いわゆる、大陸ものと言われる中国関係の本が好きだ。特に馬賊や戦前の上海、満州を取り上げた本は必ず読む。船戸与一の『満州国演義』九巻を読んでいる時は、楽しくて、楽しくて、読了するのが惜しくて、ああもう残り二巻か・・・。ため息が出たものだ。今回読んだ『黄砂の籠城』もそんな思いのした本だった。柴五郎に関しては、石光真人の『ある明治人の記録―会津人柴五郎の遺書』 (中公新書 )や村上兵衛の『守城の人―明治人柴五郎大将の生涯 』(光人社NF文庫)、平凡社東洋文庫から『北京籠城北京籠城日記 』などが出ている。こうして読書の連鎖が続き、日々が充実する。読書人たれ。
朝から、病院めぐり、常備薬を貰いに内科へ。なくしてしまった保険証の再交付のために区役所。その後歯医者。そんな訳で、夜はおとなしく酔狂亭で独酌。
面白い読みかけの本が自宅にある時、出かけていても気もそぞろとなる。まるで新妻が待っているような気になって、家路を急ぐ。先日読了した『黄砂の籠城』(上下、松岡圭祐著・講談社文庫)は、久しぶりにそんな思いのした本だった。私は不勉強で知らなかったが、作者の松岡圭祐氏は、デビュー作の『催眠』はミリオンセラーとなり、代表作の『万能鑑定士Q』シリーズと『千里眼』シリーズを合わせると累計一千万部を超える人気作家とのこと。シェーという感じだ。
そのベストセラー作家が書き下ろした、義和団事件を題材にした、痛快小説だ。外国公使館区域を包囲した外国人の排斥を叫ぶ義和団から公使館を守るのは、新任の駐在武官の柴五郎中佐率いる日本人だった。この義和団事件をモデルに昭和三十八年にアメリカで製作されたのが「北京の55日」である。私は、その映画を、横浜の長者町にあった映画館、ピカデリーで見た。この時、柴五郎役を伊丹十三が演じていた。アメリカ映画だけあって、史実を全く無視して、日本軍の活躍はほとんど描かれていない。
私は、いわゆる、大陸ものと言われる中国関係の本が好きだ。特に馬賊や戦前の上海、満州を取り上げた本は必ず読む。船戸与一の『満州国演義』九巻を読んでいる時は、楽しくて、楽しくて、読了するのが惜しくて、ああもう残り二巻か・・・。ため息が出たものだ。今回読んだ『黄砂の籠城』もそんな思いのした本だった。柴五郎に関しては、石光真人の『ある明治人の記録―会津人柴五郎の遺書』 (中公新書 )や村上兵衛の『守城の人―明治人柴五郎大将の生涯 』(光人社NF文庫)、平凡社東洋文庫から『北京籠城北京籠城日記 』などが出ている。こうして読書の連鎖が続き、日々が充実する。読書人たれ。
朝から、病院めぐり、常備薬を貰いに内科へ。なくしてしまった保険証の再交付のために区役所。その後歯医者。そんな訳で、夜はおとなしく酔狂亭で独酌。