2月10日(金)雨のち霙。
関東地方に「大雪警戒警報」が出た。よって上の子供は在宅での仕事となった。午前中に買い物を済ませて、籠城の準備。我が家は、坂の上にあるので、少しでも雪が積もると車が使えなくなる。そこは天下の素浪人の強みで、酒と肴があれば籠城もまた楽しい。しかし、残念ながら一向に雪の気配がない。雪見酒と洒落たかったが残念である。
雪国で、日々雪と格闘している人たちには申し訳ないが、横浜などにいると、たまにの雪は神様がくれたプレゼントのような気がする。そして、何か胸騒ぎもするのである。それは多分に忠臣蔵と、昭和11年2月26日に起こった2・26事件に影響されている。雪と桜・・・ある意味、日本の美であるが前述の出来事のように、何かと血生臭さも同時に感じてならないのだ。
妖雪を払い、御聖断を仰ぎ、昭和維新を断行する。蹶起の際に居並ぶ歩兵第三連隊、第一中隊の兵の前で栗原安秀中尉は、こう訓示したという。昭和11年と言うと随分と昔のように思えるが、私の生まれるわずか15年前の出来事である。