なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

リウマチ性多発筋痛症?

2013年02月06日 | Weblog

 5年前にリウマチ性多発筋痛症として治療を開始した84歳男性の経過がすっきりしない。プレドニン少量投与で症状と炎症所見は改善したが、通常の治療期間である2年を過ぎても治癒しなかった。そのうち、炎症反応上昇し始めて、上下肢の疼痛も少し出てきた。軽度の認知症もあって、きちんと内服していないこともあった。入院できちんと内服させて、軽快して外来治療にもどしたが、プレドニン5mg/日では足りないようだ。といって側頭動脈炎の症状・所見はなかった。

 これまでリウマチ性多発筋痛症を10数例みてきたが、きっちり治癒する患者さんが多い一方で、数例だが完治しない患者さんたちがいる。プレドニンを増量すると反応するので、感染症などではない。側頭動脈炎が合併している可能性が一番考えられるが、症状もないのに生検もできない。別の膠原病かというと、そうともいえない。

 リウマチ膠原病の専門医に紹介したいところだが、なにしろ高齢者で紹介は希望されない。どうしたものかと思いながら、プレドニンの量を調整しつつ継続して診ているというのが現状だ。

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