精神障害で施設に入所している66歳男性が先週インフルエンザで入院した。当直の外科医がそのまま主治医となって入院させて、1週間で退院した。ところが、また呼吸苦があり、昨日の当直帯で受診して入院した。前回入院時の胸部CTで胸郭直下に間質性陰影が出ていて、今日の胸部CTではその陰影が広がっていた。間質性肺炎だが、インフルエンザ自体のウイルス性肺炎の可能性もあるが、もともとあった間質性肺炎が感染を契機に増悪していると思われた。さっそく基幹病院の呼吸器科医に連絡して転院となった。
昨年インフルエンザにかかって、一気にウイルス性肺炎(急性間質性肺炎)となり、夜間に受診した患者さんがいたことを思い出した。当直医が、救急を扱ってくれる専門病院へ搬送してくれた。酸素10L/分リザーバー付きで酸素飽和度がやっと90%だった。搬送された病院でもあまりの重症さに、すぐに家族全員を呼ぶようにと言ったそうだ。幸い、ラピアクタなどの投与で軽快して、すっかり治って退院した。