今日日曜日は小児科医が日直をしていた。糖尿病・高血圧症・糖尿病腎症で当院の腎臓内科に通院している53歳女性が午前11時から左前胸部痛で午後0時半に受診した。血液検査では異常がなかった。今日私は当直で内科の当番だったので、午後早目に病院に向かっていた。あと5分で病院に着くというところで電話が来た。症状が軽減したので帰そうと思っていると言われたので、すぐに着くそのままにして下さいと伝えた。
病院に着いて、さっそく心電図を見るとⅢ誘導でSTが軽度に上昇していた。ⅡはST上昇なしで、avFはわずかにST上昇のように見える。患者さんに聞くと胸痛は受診時の半分だという。心電図を再検すると、Ⅲ誘導のST上昇の程度が低下していた。冠動脈が詰まりかけて少しよくなったのだろうか。基礎疾患はいかにも急性心筋梗塞になりやすい。すぐにPCIのできる病院に送ることにした。当院は土日には循環器科医師が1名だけになるので、緊急心カテはできない。PCIで有名な病院に連絡して、救急車で搬送することにした。
(その後の経過 急性心筋梗塞で右冠動脈近位部狭窄があり、PCIを施行したと搬送先の病院からFAXが届いた。この病院は医療連携に熱心で、いつも完璧な報告が時系列で届く。)