なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

久しぶりに一過性全健忘

2013年02月22日 | Weblog

 60歳台半ばの男性が午前中からの記憶がなくなって昨夜救急外来を受診した。脳梗塞の既往があって、神経内科の外来に通院していた。プラビックスを内服している。昨日の午前中に車でいつものパチンコに出かけたそうだ。その後自宅に帰ったかどうかがわからないという。同居している甥が昨日夜の救急外来に連れてきた。患者さんは病院に来たところからは覚えているという。

 受診時は意識清明で、もともと右橋と左視床にラクナ梗塞があって、軽度の左半身の感覚障害があったが、それ以外の神経症状はない。頭部CTで左被殻にもラクナ梗塞があったが、新鮮なものではなかった。昨日の当直は大学から応援の先生で、とりあえず入院にしていたので、今朝申し送りを受けた。患者さんから直接話を聞くと、上記の経過を教えてくれた。一過性全部健忘と思われたので、外来で診ている神経内科医に相談して、診てもらうことにした。

 一過性全健忘は数年にひとりくらい受診するようだ。私が当直で診た時は、頭部MRIで問題がなければ、抗血小板剤を処方して外来で経過をみている。

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