なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

熱のない肺炎でした。

2013年02月07日 | Weblog

 関節リウマチの75歳女性は施設に入所して車いす生活だった。脳出血後遺症で左片麻痺もある。先月に浮腫で外来を受診して、利尿剤投与で改善していた。その後朝方に喘鳴があると再受診した。数年前まで喫煙歴があり、画像上は肺気腫の変化には乏しいが、COPDが基礎にあると判断された。喘息症状を伴ったもの、あるいは喘息そのものの症状のようだ。ただし心臓喘息との鑑別はむずかしい(浮腫の改善後なので気管支の問題とは思われるが)。吸入ステロイドを開始して、喘鳴は改善していた。心肺疾患それぞれが良くなったものと思っていたが、酸素飽和度が軽度に低下して今日受診した。

 胸部X線・CTで右肺に浸潤影があり、肺炎を併発していた。発熱はないが、NSAID(セレコックス)と少量のプレドニンをずっと内服しているためと思われる。入院して酸素吸入を開始すると呼吸苦は改善した。浮腫だけではなく、肥満も進行して糖尿病にもなっていた。満身創痍の方だが、うまく抗菌薬が効いて治癒するだろうか。

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