なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

肺か心臓か

2019年09月07日 | Weblog

 今日は日直で病院に出ている。午前中は1名だけの受診だったが、午後から受診が増えた。家族の車で受診した81歳女性は冷汗があり、看護師さんが救急室の方に回していた。血圧が90mmHgと低下して、酸素飽和度が70%台だった。

 いそいで酸素5L/分と点滴を開始して、血圧は110程度に、酸素飽和度も98%になった。心電図では有意なST-T変化を認めなかった。

 結膜に貧血を認めて、消化器科で出血性胃潰瘍(露出血管あり)の既往があり、消化管出血を疑った。便の色を訊いたが、鉄剤も処方されているので、ふだんから黒いですという。(後で血液検査の結果、Hb11g/dlでふだんと同じだった)

 この方は大動脈解離(Stanford A)と大動脈弁置換術の治療を大学病院で受けていた。現在は当院の循環器科外来に通院して、ワーファリンの処方をがある。さらに間質性肺炎で大学病院呼吸器内科で治療されていて、昨年7月に当院の呼吸器科外来(外部の先生)に紹介されていた。プレドニンを漸減して、現在は5mg/日だった。

 胸部X線・胸部CTで両側肺野にびまん性に陰影を認めた。間質性肺炎の増悪か。胸膜直下に目立つかというと、そうではない。肺うっ血(急性心不全)なのか。

 前回の呼吸器科の外来は8月20日でそれまで陰性化していたCRPが5.4と異常値になっていて、LDHも軽度だが増加していたが、あまり気にしていないようだ。

 今日は白血球6300・CRP3.5と炎症反応がさらに上昇してはいなかった。BNPが50~160で推移しているが、297と上昇していた。CK 58 ・AST 123・LDH 479と微妙な上昇がある、

 CTの撮影後はてっきり間質性肺炎の増悪と思って、地域の基幹病院に連絡して、搬送させてもらうことになった。その後に画像を見直すと、これは肺うっ血・水腫(急性心不全)?と思えてきた。どっちなのか。

 担当科が呼吸器内科になるか、循環器内科になるか、違ってくる。申し訳ありませんが、ご高診の上、判定よろしてお願い致します。

 

 

 

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