昨日68歳女性が、発熱・回転性めまい・嘔気で救急搬入された。自覚症状としてはめまいで救急要請したようだ。その日に急に発症したもので、BPPVなのかもしれない。
市内の内科クリニックに通院していて、詳細は不明だが、クラリスとテオフィリン製剤が処方されていた(気管支拡張症に気管支拡張薬のパターン)。酸素飽和度が92%(室内気)と低めだった。39.3℃の高熱がある。
救急当番だった内科の若い先生(地域医療研修の内科専攻医)が担当していたが、胸部X線の所見で困って相談された。両側肺尖部にブラbullaのような気腫性変化がある。上葉に向かう気管支が拡張していて、そこから直接つながっているようにも見える。胸膜直下の陰影があり、スリガラス様陰影が散在している。
右肺背側に胸水貯留があり、何らかの慢性的な肺疾患があり、そのものの悪化というよりは、そこに感染症が併発したものなのか。両肺野に左右差のない病変で、いったい病態は何なのかわからない。
肺結核後遺症?、非結核性抗酸菌症?、間質性肺炎?、気管支拡張症?(二次性のようだが)。検査しているうちに、酸素飽和度がさらに下がってきたので、結局呼吸器内科の先生に連絡して、紹介してしまった。
内科医院では、いったい何と思って診療していたのだろうか。一度は専門医に紹介したのか、あるいは専門医から紹介されて経過をみていたのか。胸部X線を見ただけで、自分で抱える気はしないが。