スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

かしわ記念&我慢

2010-05-05 18:50:28 | 地方競馬
 大レースの勝ち馬が5頭出走してきたかしわ記念
 ポートジェネラルの逃げは想定された展開のひとつ。気合いをつけられたフリオーソが2番手を追走し,この後ろにエスポワールシチー。前半の800mは48秒5で,これはスローといっていいくらいのミドルペース。
 ポートジェネラルの逃げは直線入口まで。すぐにフリオーソが先頭に立ちましたが,エスポワールシチーはこれを楽々と交わして優勝。フリオーソも2着に残り,3着はこれらの後ろに位置していた2頭の争いとなりましたが,サクセスブロッケンをゴール前で交わしたアドマイヤスバルが入線しました。
 優勝したエスポワールシチーはこれで昨年のこのレースを皮切りに南部杯,ジャパンカップダート,フェブラリーステークス,さらに今日と大レースばかりを使って勝ち続け5勝目。現役のダート馬では間違いなく最強馬で,まだ衰えるような年齢でもありませんから順当な勝利といえますし,まだまだこの馬の天下が続きそうだと思わせる貫禄の勝ち方でした。父はゴールドアリュール,母系はチップトップジーゲリンの分枝。エスポワールはフランス語で希望。
 騎乗した佐藤哲三騎手,管理している安達昭夫調教師とも,フェブラリーステークス以来の大レース制覇,このレース連覇で2勝目です。

 個々の尿意という観念のうちに,自分の身体に対して排尿という運動を肯定する意志作用が含まれているということ,ならびに,ある場合に,僕たちが排尿という運動をむしろ否定する,すなわちその運動を我慢するような意志作用を精神のうちに有するとしても,このことはそれと矛盾しないということについては,もうこれで十分に説明ができたと思います。そこでこの点について,注意しておくべきことを最後にひとつだけあげておくことにします。
 今回の考察のテーマでもある第二部定理四九系によれば,知性と意志は同一です。いい換えれば,個々の観念と個々の意志作用というのは同一です。したがって排尿を我慢するような意志作用というのがある人間の精神のうちに現実的に存在するならば,それと同一のものと考えられる観念もこの人間の精神のうちに現実的に存在しているということになります。これはそれ自体で明らかでしょう。
 第二部定理四九によれば,意志作用というのは観念が観念である限りにおいて含んでいる肯定です。排尿を我慢する意志作用によって肯定され得る観念というのは,まさに排尿を我慢している自分の身体の観念にほかなりません。したがって,排尿を我慢する意志作用が現実的にある人間の精神のうちに生じる場合に,この意志作用と同一であるような観念というのは,排尿を我慢している,いい換えればそのように運動している自分自身の身体の観念,もっと限定するなら知覚という表象像であるということになります。
 そこでまず最初に注意を喚起しておきたいのは,排尿を我慢するという場合には,意志作用として,つまり思惟の様態としてそのようにもいえますし,ある運動として,つまり延長の様態としてもいえるという点です。本当はどちらかに絞るべきなのですが,うまいことばが見つからないので僕はこのように用いています。くれぐれも思惟作用と延長作用を混同しないようにしてください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする